昔から「大工さんの日当は高い」ということをお施主様から言われる。
といった話を聞きますが、実際は愛知県建設組合連合で日当23000円という基準価格があります。
大工さんがお施主様から賃金を頂く時に日当のことを「ジョウヨウ」という呼び名で請求しています。
漢字では「常庸」と書きます。意味は字のとおり常に庸(やと)うと書いてあるが如く=経費込みの職人さんの日当のことをいいます。
似たような言葉で庸車(ようしゃ)というのは経費込みトラック付きの運転手のことをいいます。
つまり、23000円の日当と言えども日雇い大工さんに1ヶ月常庸で仕事をお願いしても、サラリーマン並みに月に21日働いたとすると
23000円x21日=483000円(税込み)
上記納税消費税 -23000円
商用車諸経費 -30000円
道具代 -50000円
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一ヶ月実収入 380000円
さらにここから給与所得控除なしの所得税・個人事業税・国民年金・健康保険を払ってボーナスもありませんので、実際は手取り25万円のサラーリーマンより年収が下回ると思います。
これで大工さんの日当が高いと言えるでしょうか?
実際この収入では子どもがいると生活がきついので、月に25日ぐらい働いて奥さんにも手伝って頂いて、材料をうまく仕入れて安く買った分を利益に回してやりくりしています。
さらにさらに今は不景気のため常庸金額が高くても21000円。
下手をすると15000円を切るような話もあります。
とてもこんな賃金ではまともな生活はできません。
これでは職人の成り手はなかなか現れません。
この状況何とかしないと・・・・・