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昨日の修理

ある大工さんから修理依頼の電話が来ました。
「手伝いに来てくれた大工さんの大入れルーターが左右移動のハンドルが硬くて動かない。どうしてか?」
これだけの質問でどこが悪いかは確定できませんが、
「見ないと分かりません。」
とは言えませんので、とりあえず
「ハンドルは全く動きませんか?」
「はい、全く動きません。」
「そうすると、ハンドルの先の雄ネジの相方に当たるモーターハウジングの雌ネジのごみが詰まっているかもしれません。」
「じゃ、おいで。」
ということで、大工さんの仕事場に行きました。
この暑さで10時ごろ到着したので30分以上雑談。
ようやく腰を上げたので、まずは診断から。
ハンドルは、確かに全く動きません。ハンドルの固定している所を外すとネジは軽くくるくる回ります。
ということは、予想が外れてしまいました。
モーター部本体はすでにフリーになっていますが軽く叩いても動きません。
強く叩くと微妙に少しづつ動きます。スライドしているパイプは錆びていません。
パイプに油が付いているか?触ってみると
「あっさらさら!」
この感触、シリコンスプレーです。
すぐに、車からスプレーグリスをパイプに付けて、モーター部を2往復したらバッチリ直りました。
隣にいたこの機械の所有者である応援の大工さんに
「シリコンスプレーをつけないで下さい。」
「えっ!シリコンスプレーってダメなの?」
「CRC5−56もシリコンスプレーもダメです。オイルかグリスを使ってください。」
「5−56はダメなのは知っていたけど、シリコンもだめなのか。」
シリコンスプレーやCRC5−56のような粘度の低いものをスライド部につけると、僅かに動きのいいほうだけ先に動いてしまい、
動く部分が少し斜めになってしまうため、動かなくなる現象が発生します。
くれぐれも皆さんスライド部分には濃い目のオイルまたはグリスを使ってください。
但し、スライドマルノコのスライド部は少し条件が違います。
スライドマルノコのスライド部はベアリングで動いております。そのため中に入っているグリスで十分です。
あまりオイル等をつけるとそこに乗った埃がベアリングの中に入って動きが悪くなります。
この部分は、コンプレッサーで埃を飛ばす程度にしてください。
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