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電子制御のお話その4

堅い話も4日も続くと嫌気が差してくるかもしれませんが、あと二日ご辛抱下さい。


4.インバーターモーター
モーターは電圧を変えると回転数が変わると思われるかもしれませんが、電圧を変えて回転数が変わるのは、カーボンブラシを使うモーターだけです。
カーボンブラシを使っているモーターは中のコイルと外のコイルの反発と吸引作用で回転するため周波数とは関係ありませんので直流でも回転します。
両頭グラインダーや昔の100Vのコンプレッサーのコンデンサーモーターは電圧を落とすと回転が落ちると言うよりも
トルクがなくなるために回らなくなってしまいます。
元々コンデンサーモーターのような外側しかコイルを持たないものは回転軸が永久磁石になっていて、
外側のコイルに1秒間に関東は50回、関西は60回+(プラス)とー(マイナス)が入れ替わることを利用して回転させます。
そのために、周波数を変えないと回転数を変えることが出来ません。
そこで必要なのが周波数変換回路(=インバーター)です。
インバーターはどんな構造かと申しますと、
まず、入力交流100Vを直流に変えます。
それを再び周波数の変えられる交流に変えます。
インバーターモーターと言えばブラシレスモーターが出る前のコンプレッサーに採用されていました。
コンプレッサーは限られた入力電流で少しでも早い汲み上げを行うため、モーターの負荷の少ない時は周波数を上げて、最高回転で回し、
入力電圧が下がったり、空気圧が上がってモーター負荷が大きくなったりすると適度に周波数を下げて回転数を落とします。
あまり、出回っていませんでしたが、日立にPF60FAという携帯用なのに入力100Vの三相モーターを採用した重い超仕上かんながありました。
これもインバーターを採用しています。
まず入力100Vを直流にして、その直流からタイミングが120度づつ違う交流を三種類作ることにより、三相電源を確保します。
この超仕上かんなは、「送り速度を1/10に落として逆目を止めることが出来る」という触れ込みでしたが、
自分は理論的に考えられませんので、未だに信じていません。
使った方にも聞きましたが、そういった表現をされる方は見えません。
あまり意味がなかったような気がします。
本日は以上、明日で完結します。
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