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先週の解答(超仕上カンナの逆目が止まらない)

先週の問題は数年間普通に使えていたはずの超仕上カンナはある時からいくら研いでも逆目が止まらなくなった原因は何だったのでしょうか?
と、いう問題でした。
正解は3代目オヤジさまからの
「鉋の刃を何度も研いで使ううちに裏切れを起こしていたんでしょうか。こうなるといくら研磨機にかけても駄目ですよね?裏出しをして裏押しをするというのは手鉋と同じなんですね。」
と、言う回答が正解です。
裏切れと言いましても、手鉋と超仕上の刃では基本的な構造が違います。

手鉋の場合は皆さんの御承知の通り刃先の裏面の刃先に接する僅かな部分に仕上砥石で研いだ鏡面仕上部分があります。
それが超仕上鉋の表刃の場合、手鉋とは構造が違います。

超仕上の場合は刃幅が大きいため手鉋のような裏部を球面状に凹ませておらず、樋状に凹ませてあります。
そのため、製造工程で凹ませる時に少し粗い砥石で凹ませるため、刃裏仕上面が粗いため刃先から5〜10mm仕上砥石で裏面を鏡面に研いでありますが、
(全体に凹んでいるため、全面を鏡面に研ぐことは出来ません。)
使用者が何十回も研ぐことにより裏面の仕上砥石の掛かっている鏡面がなくなり、
鎬(しのぎ=表の研ぎ面)面をいくら鏡面に研いでも、刃の裏側が粗い面のままでは逆目を止めるような精度の高い仕上削りはできません。
超仕上の鏡面部分がなくなった時は、裏押し研磨をしますが、専用の研磨機が必要のため、裏押し研磨のできる研磨屋さんにお願いします。
※超仕上鉋の裏押しhttp://www.iwami.or.jp/saws/gikensub/tora_cutter.html外部リンクより
明日も問題を出題します。
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