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職人技を盗むプレカット

今日にもアクセスが900000を超えようとしています。もし踏んだ方はコメント下さい。
次の目標の100万まであと一息です。それでは本題に入りたいと思います。


職人の技術は聖徳太子が中国から頂いた技術を千数百年に渡り、代々の職人さんの工夫を加えながら受け継がれてきましたが、
最近はプレカットに押されてしまい刻みの技術を盗む場所すらなくなってきました。
そのプレカットですが、実はプレッカットも職人さんの技術を受け継がれているんです。
実は今から十数年前、金具工法のプレカットラインの製作を受けました。
そのため、ずいぶん色々なこところで、プレカットの勉強をさせられました。
この件に付きましては、話が長くなりますので、改めて記事にさせて頂きます。

世界最小といわれる、一機のモーターだけですべての加工をするプレカットシステムの話を伺ったことがあります。
このプレカットは人間の腕のような多関節のアームの先にモーターが付いており、
コンピューターの指令により三次元の加工を正確に行います。
またモーターに取り付いている刃物も自動で交換する機能があります。
そのため、加工そのものは切断用のチップソー、大入れのオス・メス、ホゾのオスメスなど何でも出来ます。
しかし、材料の長さや反り具合、分の大きさの確認はコンベアの入り口にあります。
プレカットは材料の反り具合が分かるのか?と言われる方が見えますが、
確かに木柄(きがら)で反りを判別することは出来ませんが、材料を捨て切りする前に長さ・厚みを測ります。
また、材料の高さを測りますが、両端と中央の高さを測るため反りを見ることが出来、中央が低い時は上下を裏返します。
また、材料を測った時、規定寸法の許容範囲を超えていれば、材料を返します。
これで反り勝手をプレカットは判断し、間違えて使えない材料を加工してしまうことは起きません。
また、昔は行っていませんでしたが、無垢材を捨て切りする際、横架材はCADで依頼された加工寸法より自動的に0.5mm短く加工します。
金具工法ではない在来工法では柱の開きなどの誤差を予め短くするためです。
これは手刻みの大工さんが墨を残さず加工するのと同じ意味なんですが、これは大工さんの依頼で進化したらしいです。
同様に柱の長さは自動的に0.5mm伸ばしているようです。(これも、墨を残す加工を大工さんからの依頼でするようになったようです。)
これらは、ほんの一例ですが、プレカットも大工さんの受け継がれた技術を受け継いでいます。
手刻みの大工さんは、さらにプレカットの進化に負けないような努力が必要な時代になってきたようです。
それではまた。
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