本来なら昨日の続きの書き込みをするはずなんですが、昨日は色々なことがありました。
予定を変更して昨日のお話をさせていただきます。
この日は前夜、番頭がM建築様の集塵機の音がおかしいとのことを請け、明朝伺う約束をしておりましたので、M建築様の作業場に行きました。
（昨日はそれ以外に仕事が入っていなかったので、丁度手頃な修理が来たと思っておりました。）
しかし、作業場は不在。
とりあえず集塵機を確認しようとしましたが、よく見るとこの作業場には4台の集塵機があります
簡単そうなものから順番に見ていきます。
１台目・・・異常なし
２台目・・・異常なし
３台目・・・異常なし
４台目は正確には集塵機ではなく、モーターと羽だけの「送風機」です。
これを調べようと思ったら、親方が帰ってきました。
「すみません。悪い集塵機ってこれですか？」
「そうだ！他にも集塵機があったね。」
でも、電話の時に確認を取らなかったこちらの不備ですから、お客様は責められません。
とりあえず回してみます。
「ギャギャギャギャーーー」
ベアリング不良です。
「交換すると半日くらい削り物が出来ませんが宜しいでしょうか？」
「えっ〜！今日現場へ持っていく材料を木取ろうと思ったんだけど・・・。でも、修理してください。」
ということで、送風機のベアリング交換をすることになりましたが、実に間抜けです。
ベアリングはおろか、ベアリングを取る工具もはめる工具も用意してきませんでした。
ですので、解体できるだけ解体して、ベアリングと工具を取りに店へUターンです。
戻ると２x４パネル工場の工場長から電話が、
「カットマシンのボルトが取れないので、仕事が出来ない。すぐ来れませんか？」
「ごめんなさい。ただいま修理中のため、昼一で勘弁してください。」
段取りが良ければ、送風機の修理は今頃終わっています。
ベアリングは持ってはいましたが、防塵タイプのベアリングを近くの同級生のベアリング卸をしている所で調達してからM建築様へ
遠回りしましたがなんとか無事終了しましたので、試運転。よく見ると羽根が逆回転？
「親方！羽根が反対に回っていますよ。」
「反対だったら、吸うわけないでしょ！」
「いや〜逆回転でも吸うことは吸うんですが、吸引力が半分以下になります。ですから回転方向を正規にして宜しいですか？」
「じゃぁ、お願いします。」
回転方向を合わせると、親方はプレナのダクトホースに手を当てて吸引力の確認。
「全然違う！２０年以上こんなことをしておったのか・・・。」（ちなみにこの送風機は別の業者が導入しました。）
とりあえず一件落着。昼からパネル工場へ。
折れたボルトを見ると、10mmの焼入れボルトが雌ネジツラから５mmくらい中で折れて残っています。
エキストラクターで抜こうとしましたが、機械の枠の中の作業しにくい所のため、営業車の機材では出来る作業に限度がありますが、
何とか下穴を開けてエキストラクター（逆タップのような感じで左へ回すとボルトに食いついてボルトを抜く工具）を
回してみましたが、ボルト先端が折れて雌ネジに食い込んでいるため断念。
仕方なく１cm上に新たなM10の雌ネジを作って、その場をしのごうと思ったのですが、
下穴の鉄工ドリル8.5mmとM10のタップがない。
工場長が「近くのプロショップ（ホームセンターの別店）に行けばあるから。」と言われましたので、行こうとすると、担当の工員さんが
「その店の電話番号持ってるから電話して在庫確認してから行けば？」
と、言われそのプロショップへ電話。
「はい！プロショップの○○です。」
なぜか、ここでカチーンとキレてしまいました。
自分でも自店のことをプロショップなんて言ったことがないのに、元ホームセンターの店員が軽々しく言うな！と思いながら、
「本当にプロショップなら、分かるはずですが”ハンドタップM10x1.5中”ありますか？」
「ストレートですね。ただいま3本あります。」
すいません。私の負けです。
すぐに取りに行き、手持ちの8.0mmの鉄工ドリルで苦労しながらネジを作って、落ちたエアシリンダをつけて終了。
今日は段取りの悪さで、午前も午後も倍の時間がかかってしました。
帰りの途中、先々週鉋屑の薄削りに挑戦していた大工さんから突然の電話が、
「今良いですか？昨夜親方が亡くなりました。」
「えっ！昨日ウチに買い物に来て、色々話をしていたのに、そんなはずが・・・。」
「死因は心不全。とにかく奥さんが朝起きてこないので、見たら冷たくなっていたそうです。」
自分はとにかくショックです。でも関係者もみんなもっとショックでしょう。
たまたま亡くなられた親方の作業場の近くを通っていましたので、立ち寄ってみました。
みんないました。ここの若頭は建設青年部の部長さんです。ここのお弟子さんでもある薄削りで優勝した大工Mさんも見えました。
「昨日親方が店に来てくれて、元気よく長々と世間話をしていたのに信じられないですよ。」と言ったら大工Mさんは、
「俺なんか先々週の鉋削りの時に挨拶しただけなのに・・・。もっと話をしたかった。」
「それは悔しいですね。」
とにかく、今夜は通夜に参ります。亡くなられた親方にはご冥福をお祈りいたします。
965850
