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電子マルノコの欠点

現在売れているマルノコのほとんどは電子制御のマルノコです。
電子制御タイプのマルノコが売れている理由は、単純に「軽い」という理由だけで売れています。
過去の記事を読まれている方は分かっていると思いますが、読まれていない方のために電子マルノコのおさらいをします。
電子マルノコは回転数を制御します。
どうして制御するのか?
それは機械重量を軽くするためにマルノコの部品の中で一番重いモーターを小さくしてあります。
その小さいモーターでそのまま作業するとDIY用のマルノコのように無理をすると直ぐにモーターが焼けてしまいます。
モーターが焼けると交換しないと直りませんが、修理代が新品購入費とあまり変わらないくらい掛かってしまいます。
そのために電子制御をしています。
どんな制御か?
まず、モーターの回転部分の一部(大抵、羽根かカーボンの当たる隣)にマグネットが埋めてあり、
そのマグネットの外側に固定されたコイルで回転数を検知しています。
検知された情報をもとにモーターの回転数を決めるべく、電圧をコントロールします。
回転数がカタログ表示の無負荷回転数まで達すると電圧を下げます。
そのため、無負荷の場合、無負荷回転数で回り続けます。
そこから弱い負荷を掛けると回転数が落ちようとしますので下げていた電圧制御をやめるため回転が上がり、
結局、弱い負荷を掛けても、回転数は無負荷回転数のまま切れるため、回転数が変わりません。
今度は強い負荷を掛けた場合、回転数が極端に下がるため、モーターに流す電圧を極端に下げて、モーターのパワーを失わせます。
そのために、モーターは止まってしまい作業は出来なくなりますが、モーターに流れる電流値が下がるため、
モーター焼けは回避されます。
ソフトスタート機構がありますが、あくまでもこれは副産物です。
モーターの始動時もモーターの回転数が0のわけですから、モーターの電圧が低い状態で始動するため、
ゆっくりと回転し始めます。


前置きは長くなりましたが、電子マルノコの欠点は、「軽い」と言う魅力がありますが、
その反面「パワーがない」と言う欠点があります。
しかし、現在HMあたりで使われているマルノコには、そんなパワーは必要なくなりました。
挽き割り仕事もない。刻み仕事もない。
ですから、パワーは必要ないんですが、もう一つ問題な欠点があります。
HMの作業でも、切り口を問う作業の場合、通常のマルノコよりも回転数が遅いため、切り口が粗くなります。
特に深切りタイプは、刃を固定しているフランジ径が小さいため、刃のブレも大きく精度の要求される作業の場合、
電子ではないマルノコよりも精度が落ちます。
メーカーの触れ込みでは「定速回転だから綺麗に切れる!」なんて書いてあるものがありますが、これは間違っています。
メーカー側にもこの表記をやめるように指示していますが、理解がいただけないようです。


電子マルノコ、そうでないマルノコ。
供給する側、使われる側、お互いが正しい理解も持って取り組んでいただきたいと思います。
それではまた。


追伸:腰痛がなかなか良くなりません。今日は一日オフを取って養生をいたします。
ゆっくりしていますのでコメントください!
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