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間違ったカーボンブラシの点検

電動工具が起動しない時、一番多い原因はカーボンブラシ不良と言われます。
(「電動工具が回らない」と言うと意味の範囲が広くなります。モーターがロックしても「回らない」になりますから)
そのためカーボンブラシを点検されることは良いことです。
ただ、点検の仕方に問題があることが多いので、少し薀蓄(うんちく)にお付き合い下さい。
カーボンブラシは回転するアマチュアコイルに電気を与えるために部品です。
回転するアマチュアカーボンブラシをはじき返そうとするためにカーボンブラシのスプリングで押し込み返しています。
それがうまく行かないと起動しなくなります。
一般の方はカーボンブラシの長さは確認されますが、それ以外の部分に関してはあまり、気にされないようです。
カーボンブラシの不良には長さが短いこと(6mm以上あること)以外に確認していただきたい点がたくさんあります。

1.カーボンブラシがスムーズにアマチュアに当たるまで動くか?
電動工具を長い間使わず、結露しやすいところに放置しておくと、電食を起こしてブラシホルダと癒着を起こすことがあります。
入れるときや抜いた時にきつい感があるときは要注意です。
2.カーボンブラシの側面が減っていないか?
モーターが高温状態で長く使用するとブラシホルダが熱くなるためカーボン側面との接触面でカーボンが燃えて摩耗します。
そのためカーボンが斜めに流れる形になり、回転不良やブレーキ不良を起こします。
変形したカーボンブラシは速やかに交換してください。
3.スプリングの焼きが戻っていないか?
スプリングは常に縮んでいるため一部がブラシホルダと接触しています。
ブラシホルダが高温になると接触部分のスプリングの焼きが戻り、バネとしての効果がなくなってしまい、その部分だけ変色し間隔がなくなります。
このカーボンブラシはモーターへの押さえ付けがなくなるため、回転不良を起こします。速やかに交換してください。
以上、ご参考にして下さい。
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