PVアクセスランキング にほんブログ村

マキタの社長とプレカットその2

そのマキタの社長から来た伝言と言うものは
「私もプレカット工場に連れて行って欲しい。」
と、言う内容でした。
その時、社長よりも自分がプレカット工場を見学したく、社長の責任にして見学できる決行のチャンスです。
すぐにプレカット工場の代理店担当にお願いし、社長にもアポを取って、一緒に現地待ち合わせでプレカット工場に行くことになりました。


プレカット工場見学当日、セコい自分はいつもの如く、プレカット工場方面の納品をしながら、待ち合わせ時間より少し早めに現地へ
すると、工場内に社長と思われる超高級車が2台来ました。
中から下りてきたのは、どう見てもマキタの御偉い様が8人。
高級なスーツを身にまとい、工場見学をするような雰囲気とは言えないかも。
対して、自分はいつもの作業ジャンパー姿。
何とも言いようのない中、写真でしかお会いしたことのない社長が、
「本日は、ありがとうございました。」
と、言いながら高級な両口屋のお土産を頂き、
「いいえ、とんでもございません。いつもお世話になっております。」(ちょっと緊張しております。)
全員に挨拶した後、工場からお迎えに来られた担当営業が会議室に案内。
お茶を呼ばれてから、工場見学です。
材料の投入ラインでは、モニターに投入する材料寸法が映されています。
これは、まさに機械が人間に命令しています。
加工ラインも全自動。人間は機械の出来ない、ゴミを片付ける程度の作業しかしていません。
手加工の工場も行きました。
ここにはマキタの刻み用の電動工具がいくつかありました。
でも、社長はあまり気にしていない様子。
一回りして、会議室に戻ると、今度はコーヒーが出てきましたので、全員で頂きました。
するとプレカットの案内役の営業さんが、
「どうでしたか?これで、お願いできますでしょうか?」
全員キョトンとしています。
どうも、代理店の営業がお客様の招待の見学をするように間違って依頼したようです。
あまり迷惑をかけてはいけませんので、
「とりあえず、検討させていただきます。本日は良いものを見せていただき、ありがとうございました。」
と、逃げておきました。
短い時間でありましたが、マキタの社長とお別れするときに社長から一言。
「ここのようなプレカット工場ではウチ(マキタ)の商品は出番がない。これからこのプレカットはどんどん伸びるでしょう。それに連れて、ウチの関連商品は押されていくでしょう。でも、それをこれからうまく対処することが我が社のこれからの宿題ですね。」
まだ、この頃は個人の大工さんがプレカットを使うような時代ではありませんでした。
私は現在も未熟者ですが、この頃はもっと無知でした。
社長の言われたことに対して「そんなに刻み仕事が減るもんか。」と、思っておりました。
でも、さすがは一部上場企業の社長です。
先見の目を持っておられたことは、現在が実証しました。


風の噂に近々社長が変わられるとのこと。
次世代の社長にも、大工さんを初めとするユーザーを喜ばせて頂ける商品開発及びソフトウエアに期待しております。
それではまた。
1878885