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世界で一番安いプレカットその1

先日はプレカット工場の見学をしたお話をしましたが、その後一度だけプレカットラインの製作に関わったことがあります。
その時のお話をさせて頂きますが、話が長くなるのと挿絵を書くのに時間が掛かるため飛び飛びの記事になりますのでご了承下さい。


今から10数年前でした。
あるとき、市内のある会社の会長さんが来店されました。
「ちょっと話があるんだが、事務所まで来てくれないか?」
事務所に行くと会長がオリジナルの鉄板をプレス&穴あけ加工した金具を見せながら、
「今からはプレカットから請けないと勝負にならん。しかし、これからプレカットの機械を導入しても元は取れん。だから低予算でもできる金物工法を考えた。」
見せていただいたのは、胴差と通し柱の接合金物と柱と横架材の接合金物及び梁と桁の接合金物だけでした。
「束のホゾまで金物接合しても、金物代がかさむし、精度はそんなに必要ないから、束は普通のホゾにする。言わば、在来と金物工法の良いとこ取りだ。構造体は強度の高い材料を使うことも考えたが、やっぱりコストを考えるとホワイトウッドの集成を使う。」
「はい。」
「とりあえず、予算がない。出来るだけ安い方法でこの金物を取り付ける方法を考えて欲しい。」
一つ目は胴差のスリット

これは通し柱に入る厚み6mmの鉄板を両面から1枚づつ重ねるため、溝幅は12mm。
さて、これをどんな加工法でOKを頂いたか?
続く
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