PVアクセスランキング にほんブログ村

磁器タイルを開ける その1

最近良く使われている磁器タイル。
陶器製のタイルよりも高い温度で焼結されているために、とにかく硬い。
これに穴を開けるには、ハンマードリルでダダダダダーっと、開ければ勝負は早いですが、これでは大抵表面が割れて問題です。
表面を割らずに開けるには、回転だけで開けなければいけません。
通常のコンクリートドリルでは開きませんので、普通は磁器タイル用ドリルを使います。
磁器タイル用ドリルは普通のコンクリートドリルの2枚の刃の片側のみ余分に研いであり、
実質2枚刃ではなく1枚刃として開ける構造になっています。

1枚刃にするとセンターが尖るため、芯厚抵抗がなくなるのと、刃が1枚のために刃の食い込み方もよくなります。
その反面、縁欠けが発生しやすくなります。(気にするほどではございませんが)


この磁器タイルドリルを使う時、気をつけないといけないことがあります。
それは、回転を上げすぎると穴が開かずにドリルが焼けてしまい、最終的にチップが脱落します。
どうして、このようなことが起こるか?
それは、刃先が穴の底部分を削らずに滑っている状態になり、穴を開けずに摩擦熱だけを発生させ、
丁度、縄文時代の火付けと同じ状態になってしまうからです。
これを回避するため、回転数を1000〜1700回転/分に落とす必要があります。
小型ドリルやインパクトドライバーは回転数が3000回転/分前後です。
これでは速すぎて、穴底を削らずに、滑っているだけの状態になります。
かといって、スイッチのスロットルを中間にして使うと負荷をかけたときに止まってしまい、
ドリルの押さえを弱くしてしまうので、削らずに滑る状態がスローになるだけです。
ですから、インパクトドライバーや小型ドリルで開けること自体がダメです。
チャックが13mmタイプの木工ドリルなら回転数が1100〜1300回転/分くらいです。
充電ドリルでも、ギヤ変速で1000回転/分くらいの回転で作業は可能です。
さらにチップが熱くならないように時々水に入れて開ける方法も良いでしょう。


どうしてもインパクトドライバーで開けたい時は磁器タイル用のダイヤモンドドリルがあります。
続きは明日。
2065175