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スライドのお話 その4

日立からC7FSと言う190mmで最軽量タイプのスライドマルノコが登場しました。

このシリーズは現在のC7RSHCの基本形とも言えるモデルです。
C7FSは6寸スライドでしたが、それを8寸に変え、尺に変え、ライトをつけて、レーザーも付けて、両傾斜にして、
常に進化を遂げてきました。
とにかく、この190mmのスライドマルノコシリーズは常に売れ筋のスライドマルノコの主役でした。
しかし、ライバルメーカーのマキタも黙っているわけには行きませんが、
とにかく日立の実用新案がネックになっています。
マキタも最初は6寸スライドの対抗機種をベース下2本ポールスライドで対抗したLS0711で反撃しますが、
スライド部が日立よりも遠いため、精度に劣ります。
日立が8寸を出した時点で勝ち目はありません。さらに尺を出したため、下スライドではスペースの関係で尺は作れません。
そのため、下2本ポール&上2本ポールのWスライド方式で実用新案を回避します。

しかし、これは聞えは良いのですが、何のメリットもありません。
カタログの謳(うた)い文句は
・2本ポールだから精度がいい(そんなことは絶対ありえません。ガタがあるスライド部が2箇所もありますからガタがより大きくなります。)
・後ろに出っ張らない(そのように見えるだけ。実際は出っ張ります。)
・スムーズに動く(1本目が終点になると、微妙な振動が起こり材料が僅かに右にズレて、綺麗に切れません。)
逆にマキタの良い点は、
・レーザーが前から出るため手前木端(こば)にラインが出る(但し微調整に難有り)
・日立の電球に対して、見やすい蛍光灯(現在は共にLEDのため、変わらない。)


マキタも悪戦苦闘しながら、日立に対抗してきましたが、日立が次の実用新案を取ってしまいました。
続く。
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