PVアクセスランキング にほんブログ村

ロッキングピストンの問題点

先週ピヨ三郎Zさまからお問い合わせのあったロッキングピストンの件のお話を致します。
軽量化と高圧化の進みすぎてしまった建築用のコンプレッサーの一筋の光明となるべくロッキングピストンも
まだまだ歴史が浅いため、未完成の途中と言えると思います。
現行モデルでロッキングピストンを常圧・高圧共に使用しているのは
MAX:AK−HL(HH)1250E及び新型の1250E2
マキタ:AC460S/AC460XHG/AC460XG
日立産機:PA2000VH
以上の機種のみです。
ロッキングピストンの利点は
1.ピストンとロッドの間にベアリングがないため、その部分の不良による故障がない。
2.ピストンリングの代わりにリップリングを使えるため、ピストンリング消耗によるシリンダ磨耗が起きにくい。
ということで、マキタはリップリング方式に随時変更しておりますが、
なぜか日立工機はEC1445Hで一度、常圧側のみロッキングピストンを採用しましたが、
どういうわけか?普通のピストンに戻してしまいました。
理由を問い合わせたところ、ロッキングピストンによる早期不良が多かったようでした。
実は、その問題点が他社でも起こっております。

こちらが最初の正常な状態なんですが、早期不良はこのようになるものがあります。

原因は良く分かりませんが、このように磨耗したピストンをメーカーの修理係を協議した結果、
「リップリングの芯精度が悪かったのか、あるいは最初から芯ずれして取り付けた可能性が高い。」
と、言うことで意見が一致しました。
このことはこれから部品精度と組み付け時の注意で回避できると思います。
同様なことの情報がございましたら、ご一報ください。
2227479