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先週の解答(集塵ホッパー)その1

早速ですが、先週の問題は
次の自動鉋用のホッパー(赤い部分)の中で、どの形が一番トラブルが少ないでしょう。



でした。
今回もたくさんの勇気あるご回答頂き、誠にありがとうございました。
とりあえず、解答をする前に自動鉋が鉋屑を吸う原理からお話させていただきます。


まず集塵機が鉋屑を吸う原理ですが、集塵機は大きなプロペラを高速回転するため大きな吸引力により、
鉋屑を導く風を起こします。集塵機が起こす風は最大でも35m/秒程度です。
そのホースを細くしても、空気抵抗が大きくなるため速くなることはありません。
逆にホースを太くすると太くなった分、風が弱くなります。
鉋屑を吸うための風速は、吸いやすい薄い鉋屑で15m/秒、厚い鉋屑で20m/秒は必要と言われます。
またホッパーの取り付け部分の風速は、ホースの断面積よりも大きいため風速が遅くなっています。


これを踏まえた上で、
三相などの後方に鉋屑の出るタイプを集塵機なしで削ると鉋屑は勢い良く後方に飛んでいきます。
特に鉋屑が厚ければ厚いほど遠くに飛びます。
抜け節の場合はもっと遠くに飛びます。
それはなぜか?
それは削られた鉋屑は鉋軸の高速回転の勢いで薄い屑も厚い屑も同じ速度で飛ばされます。
しかし、飛ばされた直後、空気抵抗によって勢いが弱まります。
空気抵抗の大きい薄い鉋屑は、それほど飛びません。
空気抵抗の小さい厚い鉋屑は、より遠くへ飛びます。
空気抵抗をほとんど受けない抜け節は、もっと遠くに飛びます。
これらの鉋屑を出た直後集塵機で強制的に集めても、集塵機が起こす風の勢いよりも
鉋屑の慣性が大きいため、風の影響よりも、鉋屑の方向をいかにしてホース方面に向けるかがカギになります。
明日に続く。
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