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丸釘のお話

丸釘って昔から使っている手打ちの釘のことです。
N25/N32/N38/N45/N50/N65/N75/N90/N100/N115/N125/N150
この辺りの規格が一般的のJIS規格の釘ですが、現在構造合板を打つときに使うN釘と同じものです。
もちろん専用のロール釘や手打ちのカラーN釘も全く同じ規格です。
ですから、黄緑の75mm釘の代わりに丸釘のN75を打っても合法のはずです。(でも色が違うので不安ですよね。)
この丸釘は最近でこそ、ミリ単位の寸法で呼ばれるようになりましたが、昔はほぼ全員「寸」や「分」で呼んでいました。
でも、この寸法の基準がインチであることはあまり知られていません。
(N38=1インチ半、N50=2インチ、N65=2インチ半、N75=3インチ、N90=3インチ半、N100=4インチ)
余談ですが、2x4もインチから来ていますが、現在の寸法は約38mmx89mmですがこれは1インチ半x3インチ半です。
これも大昔は50mmx100mmだったようですが、材料不足のために1/2インチづつ薄くしたことが現在に至っているようです。
ところで、最近は釘打機用の釘に押されて、手打ちの釘はめっきり売れなくなりました。
そのため毎日出していた25kg入の丸釘はほとんど売れません。

でも自分がこの業界に入った頃、1kg入や4kg入の丸釘は既製品ではありませんでした。

当時の取り引き先の問屋が1kg入を自前で詰めていたものを買っていました。
その問屋の配達員は毎日25kgの釘を明けても暮れても25kgの釘を運んでいるわけですが、
普通は右手に1ケース、左手に1ケースを持って運ぶわけですが、速くトラックから降ろすときは、
トラックの荷台に高さが4段積んである丸釘を子供を負うようにそのまま背負って運んでいます。
合計100kg+α(箱の重量分)を一人で何度も運ぶんです。
さすがはプロですが、彼に言わせると
「今は楽になったよ。もう一昔前は40kg入だったからね。でもさらに昔は60kg入の樽に入っていたから転がすだけ!」
時代も変われば釘も変わります。
それではまた。
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