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納税

フリーの職人さんにとって、いよいよ深刻な確定申告の時期が近づいてきました。
労働が国民の義務なら納税も国民の義務です。
たくさん稼いだ人にはたくさん税金を納めていただくわけですが、
「儲かっているから払うのは当然。」
と、言われる方が多いようですが、たくさん稼いだ方は努力して、頑張った見返りですので、仕事せずに税金も払わない方の方が問題だと思います。
(決して事情があって働けない方を非難するわけではございません。)
特に日雇いの職人さんは納税の特例があります。
サラリーマンと同様に一日いくらの形態で働くため、個人事業税が免除され、経費を使わない代わりに経費以上の給与所得控除を年間の日当の3割ほど控除できます。
ですから、受け取り工事の大工さんの納税額の半分くらいで済むはずです。
それなのに、先日ある大工さんが来店され
「税金なんか払っちゃ損だから、どうやったら払わんで済むか?」
と、とんでもない質問。
「税金を安くする方法なら分るけど、税金を払わないためには控除額を全部引いて年収38万円以下にしないと課税対象です。実際にそんな状態なら生活出来ませんので、税務署が来ますよ。」
「税金を安くじゃ無くて、とにかく税金を払いたくない。」
「それじゃぁ非国民になってしまいます。日頃、税金のお世話になっているでしょ。」
「まぁいい。税務署の行かんどきゃ良いんだな。」
とにかく勝手な方です。


翌日、別の大工さんが来店されました。
「税務署にやられた〜。」
「どうしたんですか?」
「あと2年で大工をやめようと思って、税務署に行かなかったら、去年の一番仕事量が多かった時の売上を予め調べてから来て、それを一つ一つ確認して、1年間の脱税した金額算出し、それを今度は5年分脱税したとみなして、さらに加算税と延滞税をしっかり取られたので、全部で年収くらい徴収されちゃった。こっちはお金が無いので、2年かけて払うことになっちゃった〜!」
とのこと。
結局、真面目に申告するよりも倍以上の税金を取れられたようです。
とにかく税務署は警察とは違い”疑わしきは罪”
曖昧な帳簿は認めません。
個人事業者は基本、第三者が見て分かるものにすることが基本です。



数日後、先の税務署に行かないつもりの大工さんが来店されました。
すかさず、脱税が見つかった大工さんの話をしたら、
「やっぱり、税務署に行かんといかんみたいだで、行くわ。」


清き納税。
申告を深刻に考えず、税金の使い方には色々不服があるとは思いますが、それでも税金の恩恵を受けているはずです。
真面目に稼いで、しっかり節税した上で正しく納税しましょう。
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