一年半前に突然亡くなられた大工さんの葬儀で斎場中を涙にさせた父への手紙の記事を書きました。
http://d.hatena.ne.jp/toshikane/20130329/1364505560
しかしその2週間後未払いの道具代を使わなくなった道具で相殺するために引き取りに行ったときに
奥様が父への手紙での感動を吹き飛ばしてしまうようなことを言われて寂しい思いをしました。
http://d.hatena.ne.jp/toshikane/20130417/1366147164
そんなこともありましたが、それから一年が過ぎて
同じ会社で仕事をしているN大工さんが来店された時、
「去年なくなったH大工さんの奥さんから変な電話掛かってきていない？」
「別に機械を引き取ってからは何の連絡も受けておりませんが。」
「だったらいいんだけど・・・。実は（一緒に仕事をしている）I大工さんのところに奥さんから電話が掛かってきて『ウチの旦那、誰かいい人と付き合っていた話を聞いていませんか？』なんて言われたって。」
「H大工さんは、そんな人じゃないよ。見た目も若いし顔もイケメンだけど、いつも職人候だからね。」
「そうだよね。でもその電話ウチにも掛かってきてね。」
「何て答えたの？」
「もちろん否定したよ。」
それから1ヶ月以上経った頃、H大工さんとは一番古い付き合いのS大工さんが久しぶりに見えました。
H大工さんの件を思い出したので、そのことを伺いつつ
「H大工さんの奥さんから電話が掛かってきませんか？最近色んな大工さんのところに電話が来るみたいで。」
するとS大工さんニコニコしながら、
「電話なら、ちょくちょく掛かってくるよ。どうせ奥さんのヤキモチでしょ。亡くなる前の日まで一緒に風呂に入っていたくらいだから・・・。」
すると数時間後、入れ替わりにN大工さんが見えて、
「さっき、S大工さんが見えたのでH大工さんのことを聞いたら、ただのヤキモチみたいで・・・。」
するとN大工さん笑いながら
「やっぱり。それなら良かった。」
天国に行っても幸せ者のH大工さんでした。
それではまた。
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