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売価について

独立したばかりの大工さんは、道具代が多くかかります。
価格を気にして「いくら?」と聞かれるのはいいですが
他の大工さんの購入価格と比較したり、他店やネット価格と価格だけを比較されると
こちらとしては色々と複雑な思いをしています。
と、言いますのも大抵駆け出しの大工さんは内金払いが多く、
少額のうちはいいですが、残金が残っていても苦にならなくなると50万くらい売掛はすぐに溜まります。
しかし、これくらいの金額になると一度に稼いで返せる金額ではありません。
特に電動工具やエア工具は利益率が低いので、長い掛売りは「ごめんなさい」と言いたいところです。
でも仕事をして稼いで頂かないといけないので、そのちょうど良いところでお付き合いさせていただいております。


電動工具の量販店は個人店よりも安く売らないといけないので少し安めの掛け率設定で、
ネットショップは量販店よりも経費がかからないのと、即日間に合わないのでもう少し安い掛け率設定です。
(商売上の事情で具体的な数字は書けませんのでご了解ください。)
しかし、これを基本に考えられると、サッシや住宅建材のように電動工具の掛け率は決まっていると
誤解釈されがちです。
実は電動工具やエア工具は商品ごとに掛け率が違います。
仕入れ量によっても違います。
そのために
「お前んとこ、何掛けだ?」
と、聞かれても
「商品ごとに違います。」
としかお答えできません。
また、量販店の近くで営んでおられる販売店が仕方なく量販店に価格を合わせて販売されるケースがありますが、
この場合、そこそこ利益のある商品もあれば、ほとんど原価に近い商品も出てきます。
先日もネットで検索していたら某メーカーの高額商品がネット相場の掛け率で掲載されていましたが、
取り寄せ商品と書いてあるのに完全に原価割れで販売していました。
おそらく原価が高いことを知らずに掲載しているものと思われます。
ネットショップでも運賃を差し引くと原価割れで販売しているような商品も少なくなく、
あくまでも年間でトータルして考えていると思われます。
またたくさん販売することにより、若干値引きが増えることも考慮できます。
現在、工具関連のネットショップの90%以上は経営として採算割れと言われています。
付加価値のつけられないネットショップに対して付加価値のある地元の販売店の差を考えてほしいものです。
ただ付加価値の乏しい販売店がいるのは・・・。


※今回は商売上の事情により具体的な価格等のコメントは差し控えさせていただきます。
公開されると問題があるコメントは抹消させていただくことがありますのでご容赦願います。
(本日のコメント表示は当方の承認後の公開になります。)