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100mmの切断砥石再び

100mmの切断砥石が現状のディスクグラインダでは使えないことは過去記事で書きました。
今から15年以上前に日立工機が切断砥石の両面を180度囲ってある別売りカバーを付けることにより
お役人さんから、販売許可が下りまして、マキタ・リョービが右に倣いました。
しかし、このことを理解している方の比率は非常に少なく、使用者が知らないならともかく
販売するものや製造側のものまで知らずにおられるのは、少し問題と思います。


そもそも、ディスクグラインダー用の切断砥石の歴史は浅く、
自分がこの業界に入ったころから、ようやく使われるようになりました。
それまでは付属の厚みが4〜6mmあるバリ取り用のオフセット砥石で切断していたようです。
今だから時効ですが、今から30年前まではディスクグラインダー用の切断砥石はなく、
その代りに4型マルノコ用の切断砥石が販売されていました。
外径は100mmで内径が20mm。現在主流の15mmよりも穴が大きく、
当時のディスクグラインダーにはフランジの裏表を使う機能がありませんでした。
そのために、20mm用のフランジや15x20mmのスペーサーを入れて取りつけました。


何しろ今から30年以上前は、ほぼ毎日開店直後に建設業の人夫さんか配管工の職人さんが
ディスクグラインダ片手に来店され、一言
「替えて。」
大半がダイヤモンドホイールの交換で、たまに切断砥石を交換します。
当時のダイヤモンドホイールは1万円くらいしました。
多いと朝8時までに3枚くらい交換しましたが、初任給4万円の従業員(私のことです)が交換していますから
めちゃめちゃ儲かっていますよね。(店が)
たまの切断砥石も20mm穴ですから穴の変更の必要なしなんですが、
他の店で購入されたものは穴径15mmが多く、そのたびに説明して了解を得て取りつけていました。
でも、交換すると、そのお客様は別の店に行くのは面倒になります。
だから、あえて嫌なことを言わずにニコニコしながら交換していました。


そのころ、独立したばかりの水道屋さんが、
「125mmの切断砥石くれ!普通のサンダーに、はめるから。」
「穴が合わないし(125㎜は軸径16か22mm)何が起きても知りませんよ。」
「穴を合わせるワッシャは作ったから品物だけ出せ。」
数日後、その切断砥石が破損して、視神経に当たって、現在も片目の視力低下が治りません。
くれぐれも、切断砥石が安全を守って基準通りにご使用ください。
使える条件は
1.安全カバーの働くマルノコ(造作マルノコやチップカッターのことです)
2.別売りの切断砥石専用カバーに変えたディスクグラインダー
3.高速切断機などの押切タイプの切断機(砥石周りに樹脂があると樹脂が溶け落ちます)
これ以外はNGと思ってください。
以上!