電子マルノコの本音の話は何度も書いてきました。
日本中の至る所で、電子マルノコの不満不平を語りながらも、
購入するときはまた電子マルノコを購入されることも少なくないでしょう。
とにかく、何度でも言いますが、
電子マルノコは
モーターを1周りあるいは2周り小さいモーターを使って軽量化をしています。
ただ、それだけのマルノコです。
軽量なことだけが利点で、欠点はパワーがないということです。
モーターを小さくしただけだと、モーターが焼けて、故障してクレームになります。
クレームが出ると信用が落ちます。無償で高額部品を交換しないといけません。
だから「故障しなければ良い」(壊れないわけではないですが)という理由で電子制御を付けています。
電子制御はモーターにマグネットセンサーを付けて、モーターの回転数を計ります。
電子制御には2種類の制御があり、一つ目は
モーターの回転数が遅い時はモーターに供給する電圧を下げます。
すると、無理をしてモーターの回転が遅くなるとモーター入力電圧を下げるので
パワーがなくなって作業効率が悪くなります。
普通は、この場合無意識に負荷を下げると思いますが、
負荷を下げずに作業を続けると故障します。
また、起動時は(当然ですが)回転が遅いので
モーターの回転の立ち上がりが遅くなってしまいます。
これがソフトスタート機構を銘打って欠点を利点に表現していますが、
発売当初は深切マルノコではなかったので、どうでもいいような機構だったんですが
深切マルノコが発売されるとギヤ軸を1軸増やしたために
モーターと刃物の回転方向が同じになってしまい
ソフトスタートなしでは、反動が大きすぎて、問題があり、
ソフトスタートなしの深切マルノコは、クレーム続出でした。
電子制御のもう一つの制御は定格回転での制御です。
電動工具には「定格」があります。
「無負荷回転の85%の回転数で連続する1時間のうち30分の使用に耐えうる」
と言うことからだと思いますが、
最高回転数をおよそ無負荷回転の85%くらいに制限していることです。
目的は何か?
よく分かりません。
メーカーの謳い文句は
「定速回転だから綺麗に切れる」これは真っ赤な嘘です。
木を綺麗に切るためには、チップソーが削りだす鋸屑をどれだけ薄くするか?
に掛かっています。
通常のマルノコならゆっくり切るとほとんど無負荷回転でカットします。
すると刃の回転数がおよそ2割増し(85%:15%)で回転します。
これは50Pと60Pのチップソーの差と同じになります。
ですから、当店ではこの謳い文句は却下しております。
それでは、この定速回転制御の真の狙いは?
続く