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次世代のマルノコについて その2

現在は深切&アルミベース&電子タイプが主流になっているが、
この手のマルノコに不満を抱いている方も少なくない。
たとえば
・無理が利かない
これは電子をやめればOKであるが、電子をやめると本体重量が重くなる。この部分をどうするか?
・精度がイマイチ
本当は造作タイプの方が本体の強度があるが、デメリットしかないスライド刃口が解消されていない。


と、こんなことを考えている時にリョービの担当がやってきた。
「今よりもっと高くてもいいから、次世代のマルノコの要望を出してみてよ!」
「どんなふうですか?」
まず
・造作作業では45mm厚が切れたらほとんど問題ないが、刃が研磨して小さくなることや素材の不陸や過負荷による機械の浮き対策として、切込みは55㎜欲しい。そのなかで軽作業は147㎜電子深切に任せて、高精度および縦挽き作業用に刃物径は165㎜限定にして非電子で非深切にする。
これだけではお客様は飛びつかないので、買いたくなる機能を付ける。
1:深さ微調整機能
切止め作業の場合、微妙な深さがなかなか決まらないので、スライドマルノコのような深さのストッパでマキタのような方式では微調整ができないので、ネジを回すと微妙に深さの変わる機能を付ける。
2:平行定規微調整機能
このブログを読んで見える方々には今更、説明の必要はないでしょう。
電動工具メーカーの開発係の方は具体的な目的が決まっているとそれを実用化することはプロであるから、
きっと簡単な方法を考えると思います。


・さらにもう一つ大切なこと
非電子のため、モーターを大きくしなければならない。
実はマルノコの総重量の半分以上がモーターである。

さらにそのモーターの重量の半分が磁力を運動エネルギーに伝えるコア(鉄芯)である。

非電子タイプと電子タイプのコア
大手電動工具メーカー3社とも半世紀も代わり映えのないモーターを作っている。
今回初めて日立がブラシレスモーターを採用したが、これは充電マルノコの転用と思われる。
ブラシレスにしなくともコアの軽量化がもう少しできるような気がする。


分かっていると思いますが、
深切でなければモーターと刃物の回転で始動時の反動を打ち消しあうので、スロースタートは不要である。


今後の電動工具メーカー動向に長い目を持って期待することにして、今回のお話を終了します。