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変態鑿

先月、2週続けて盗難に遭われた大工さんから電話が
(いつも電話が来るとドキッとしています、)
「鑿も一式盗られたので無いと困るから、ハイスの8分と替刃の8分と4分と普通の1分が欲しい。」
「1分!何に使うんですか?」
「フロアを貼った時に、たまに実下にボンドが出てきて、次のフロアが入らないので、1分で”こそげる”のに使う。」
※こそげる=そそくる、剥し取る
「たっだら、1分でもちょっと入れづらくないですか?」
「だから、少し薄くして使っている。」
「じゃあ、高級品はもったいないですね。ちょっと何か考えてみます。」
捨てるような鑿を物色すると、刃金部分の2/3くらいのところで折れた2分鑿があったので、これを細工する。
まず折れた部分で切断し、おおよその刃付けをして、修理した鉄筋曲げで片刃を両刃になるように曲げる。


これは左右どちらからでも使えるようにするためである。
次に2分鑿の幅を落とすが、平行に落とすのではなく斜めに落とす。
出来上がったものがこちら。


上からの写真


斜めからの写真

左右どちらでも削れるようにしています。



柄が捨て貼り合板に当たらないようにしています。


とりあえず大工さんからはOKを頂いた。
実際に使った評価はまだである。
両鎬なので刃を立てて削らないと刃が潜ってしまうので、問題点はいろいろありそうであるが
今回は、あくまでも試作なので、ご了承願います。