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ひよこさまの現場に伺う

昨日は、ひよこさまから預かっていた修理品を現場まで届けました。
現場付近は迷路のようなところで、住所がカーナビに示しているはずなのに見つからない。
仕方なく電話すると
「トシカネの車が見える。」
と言うことで、ひよこさまが来られたので修理品を渡して次に向かおうと思ったんですが
「別の修理品を見てほしい。」
とのことで目の前の現場なのに数百m迂回して現場に入る。
するとマキタの電子マルノコを持ってこられまして
「変な音がするのでバラしたらうまく組めなくて、バラバラのままマキタに修理に出したけど、修理代が17000円掛かるので、辞めたら組み立てて戻ってきたけど使えない。」
よく見ると修理札に”修理返却中止”と書いてあります。
どうも話のニュアンスが修理票と違うので、色々伺ってみるとマキタに問題があるような感じですが
機械の状態と修理票には問題がなさそうなので、修理を出された販売店の説明不十分の疑いがある。
とにかく本体をバラシてみる。
ギヤ・ベアリングは異常なしだがアマチュア(モーター回転部)とフィールド(モーター固定部)の擦った痕がある。
原因は・・・・アマチュアのカーボン側のベアリングのカバーが外れていたかもしれないが
元通り戻すと今度はアマチュアのファンとファンのカバーが擦っている。
ファンのカバーをひよこさまに鑿で削り取って頂くと、その間にこの現場の工務店の棟梁登場。
「このマキタの電子マルノコ、買ってすぐに音が悪い。」
手で回すと分かるくらいギヤが摩耗している。
「この電子マルノコは軽作業用ですから縦挽きで無理な作業をするとギヤが早期摩耗することがあります。」
「買って2回使っただけだぞ〜。おかしいだろ。」(もちろん当店で販売したものではございません。)
「ですから、当店では電子マルノコの特性を理解したうえでお買い上げいただいておりますから、そのような事例はほとんどありません。」
何とか納得していただいた模様。
その間にバラした時に切れたと思われるLEDの配線も修正して、
直したファンカバーも取り付け組み立てると、正常に使えるようになりました。


棟梁の件もひよこさまに説明しながら、
電子マルノコに基本的な注意点がメーカーや販売店に欠落している部分が多いことを改めて説明しました。
・電子マルノコでは無理な作業は控え、代わりに普通の電気マルノコを使う。
・切れないチップソーは使わない。
・負荷の大きい縦挽き作業は縦挽き専用の粗い刃を使う。
・どうしての52Pのチップソーで縦挽き作業をしたときは刃を目一杯出して木と接触するチップの数を減らす。
(粗い刃を使うのと同じ意味になる。)


問題がいろいろ多い電子マルノコであるが、売れているマルノコのほとんどが電子マルノコである。
本当に問題なのは当店を含めた販売店やメーカーにもある。
使用者の皆さんへのご理解もお願いしたいものである。