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大工さんが泣いている

先月中旬に建った現場の大工さんが工期がなくてかなり苦しんでおられるようで
「誰か、手伝ってくれる人いない?」
と言われても今はアパートや建売の4月入居分が多いので、間に合う大工さんはみんな忙しい。
それでも
「年配の人で良ければ、遊んでいる大工さんがおられますが。」
と、言ったら即答はされませんでしたが、翌日
「その大工さんお願いできますか?」
と言うことで年明けからお願いすることになった。
昨年暮れに建前後、初めて伺ったんですが、

ネットがかかっているので、分かりづらいですが、屋根の下部分の野地板がほとんど球面。
塾と幼児預かりを目的とする建物らしいですが依頼主が新国立競技場設計のザハ氏の依頼で図面を描いていた方の設計のようで
とにかく仕様がとんでもないらしく、図面を見せても請けていただける建築屋さんが2年間見つからなかったとのこと。
今回受けた建築屋さんはそんな変わった物件を手掛けた話は存じません。
それだけに施工者が大変そうである。


かなり昔から施工する職人さんは新築物件の場合、仕様書もしっかり見ないうちに請けてしまうことが多い。
受け取り金額も決まらないうちに請けてしまい、自分の人工が出ないことは通例のようである。
今回の現場は担当の兄弟子がこの建築屋さんの木工事のメインをしており、
兄弟子の請けた物件をそのまま金額も決めず、仕様の不明確のまま依頼され
担当大工さんは不明確のため一度は丁重にお断りしたようであるが、
2度も頼まれ、断り切れなかったようである。
こんな業界だから、職人の成り手がなくなってしまう気がします。
これから深刻化する職人不足に国単位で考えないと新国立競技場を含めた東京オリンピックができないと思います。
今からでも遅くありません。
将来の日本が抱えないといけない問題です。
一人一人が動いても何も変わりませんが、何もしなければもっと変わりません。
将来なんて言っている時ではないと思います。
最低でも今年動かないと・・・。