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改めてオイルパスドライバー


日立から新発売したオイルパルスですが、まだ現物を見ていませんので詳細は分かりませんが
大幅に変わったとは思いづらいような気がします。


オイルパルスは従来のインパクトと何が違うか?
営業マンも良く分かっていないのか、説明する時は手探り状態に
「こんなの出ました。」とか「使ってみてください。」なんて
通常のインパクトとの違いをあまり説明しないことが多いように思われます。


オイルパルスの優れた点として
・音が静かである。
これは説明の必要がありません。
普通のインパクトドライバーの場合、使用者は自分の意思で回していますから音は苦になりませんが
周りの人は、突然音がするので、びっくりしたり目障りだったりすることがあるでしょう。
音の違いは打撃の元であるハンマーがあるかないかの違いになります。
オイルパルスにはハンマーがありません。
ハンマーの代わりに原付自動車やエンジンチェンソーに使っているようなエンシンクラッチのようなものがあり、
モーターの回転を上げるとクラッチが付き外周を回します。
ビットに負荷がかかると主軸が止まろうとして遠心力が弱まり、モーターが空転します。
空転すると再度クラッチは外周に付くため、主軸を回転させたり空転したりします。


それと、もう一つオイルパルスの良いところがあります。
・回転が遅いと空転しやすくなる。
これは遠心力が小さくなるためにこのようになりますが、応用として通常のインパクト以上に
負荷の小さい時に締め付けが早く、負荷の大きい時に締めつけが遅い効果があります。
ですから、軟らかい木を締めるときは通常のインパクトよりも締め付けが早くなります。
逆にスイッチの握りを浅くしてゆっくり回すと、ほとんど空転するためにビスの締まり方が極端に遅くなります。
通常のインパクトの場合は超低速にするとハンマーがほとんど効かなくなり、
電気ドリルでビスを締めるような感じで締まるために、ビスが倒れやすかったり+穴が舐めやすくなります。
ただ、スイッチのスロットルの深さがまだ浅めなので、もう少し深くした方が良いような気もしますし、
スロットルの特性を低速領域を長めにして、スロットルの中間でフル回転の1/4回転くらいにすると
より使いやすくなるような気がします。


オイルパルスの他にエアドライバーのハンマーはまた別の方式になっています。
エアドライバーのハンマーにはスプリングが使われていません。
外周にある振り子のようなハンマーが揺れながら、中心にある主軸を叩いて回転させています。
この方式もオイルパルス同様に低速にすればするほど、空転時間が長くなるため
低速領域での締め付けが確実になります。
また高速領域では通常のインパクトと同様な締まり方になるため、両方の良いとこ取りの締まり方になります。
エアモーターの場合超低速では回転できない特性があるためにエアドライバ方式のハンマーの良さが活かし切れていません。
そんな充電式インパクトがあってもいいと思うのですが、
振り子式のハンマーには欠点があって、摩耗が早く、寿命が短いようです。
これが製品化できない理由かもしれませんが、このあたりはどうなんでしょうか?


今後の開発に期待したいと思います。