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先週の解答(ダイヤモンドホイール)

遅くなりましたが、先週の解答になります。
先週の問題はダイヤモンドホイールで

外周に切込みがたくさん入っております。
このダイヤモンドの切込みには何の目的があるのでしょうか?でした。
すでに正解をたくさん頂いておりますが、本来の目的がある程度明記していないものは
正解としませんでした。


以前、チップソーのブレに関してお話しました。
チップソーは刃先が熱くなると熱膨張により半径の中間の円周長さと熱膨張した外周長さが吊りあわないために
刃先である外周部が真珠貝の嘴(くちばし)のように波を打つためにブレているように見えます。


ダイヤモンドホイールはチップソー以上に刃先に熱を持ちます。
切込みがなければ当然真珠貝の嘴のようになりますが、
台金部分は少々ひずんでも靭性の高い鋼材を使っていますので、問題ないですが
ダイヤモンドを含んだ合金部分はダイヤモンドが摩耗すると同様に摩耗するように
故意に摩耗しやすく脆(もろ)い合金を使用しています。
破損しないように靭性の高い合金にすれば、木端(コバ)から突起しているダイヤモンド粒子が摩耗しても
合金が摩耗しないので、ダイヤモンドだけがなくなり全く切れなくなります。
そのために、ひずんだら破損するくらいの材質となっており
万が一破損したら危険極まりない、ものとなってしまいます。
そのために切りこみをたくさん入れて熱膨張があっても歪まない形状にする必要がありました。
もちろん接合面も台金側をフロアのように雄実形状にして接地面を大きく取って破損しにくい工夫がなされています。
切込みのない波型形状のダイヤモンドホイールは台金を波型にすることにより
台金部分の外周長さが伸びても、波型形状が伸びを吸収するためにブレにくくなっております。