先日、ある大工さんの作業場に伺った時に”アラシコ”(漢字では粗仕込と表記すべきでしょうか?)の
お話をしたところ、60代の大工さんは使った経験がなく、70代の棟梁は使われたようでした。
これはマキタの電気カンナの発売当初のお話で出てくる粗材を削る手鉋のことですが、
当時は、朝から夕方までアラシコで柱や造作材を削っていたので、
自分がこの業界に入った時、当時の40歳以上の大工さんは、ほとんどボディビルダーのような方ばかりでした。
でも、この棟梁は
「アラシコよりも溝突きの方がエラかった。当時はカラツキで削っとって・・・。」
「カラツキ?って何ですか。」
「カラツキは6分の底取り(鉋)。」(空突きって表記するんでしょうか?)
「定規付きの底取りですか?」
「それは、もっと後に出たよ。」
「それで2間の鴨居の溝が一日に何丁できましたか?」
「よう頑張って5本。」
電動工具なしでの話ですから、それでもスゴイことだと思います。
このような技術は必要なくなりましたが、このような作業があったことは後世に伝えてほしいと思います。
あまり話が長くなって休憩時間が長すぎないように次の作業場に伺います。
次の大工さんのところに行くと
「おい、この前、長野に行ってきたぞ。」
「何をしに行かれたんですか?」
「(元宮大工の)叔父が要らん道具があるから取りに来いと言われたんでもらってきた。」
見せていただくと、先ほどの話をしたカラツキや定規付きの底取りも入っている。
すると大工さんが思い出したように
「そう言えば、こんなもんがあったぞ。まだ未使用だ。」
この商品は見たことも聞いたこともありません。
でも直感ですぐに分かりました。
中身を確認。
前置きは長くなりましたが、ここで問題です。
これは何をするときにどうやって使うものでしょうか?
答えが出ないようであれば、後ほどヒントを入れます。
解答は、また来週!