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先週の解答(どうして305)

昨日の午前は町内会の班長会。
本年度から慣例で2年間会計を仰せ使われましたので、地域のために一肌脱ぐことになりました。
多少、こちらのグレードが落ちることがあるかもしれませんが、ご容赦願います。


それでは先週の解答になります。
先週の問題は、どうして355mmの切断機に305mmを使うか?
355mmの切断砥石と305mmの切断砥石で違うところは厚みになります。
355mmは厚み3.0mmで305mmが厚み2.5mm。
これで接触抵抗が2割違います。
2割違うと言うことは、モーターの負荷も2割違います。
手で押す力も2割違います。
たかが2割ですが、実際はそれだけではありません。
昨日の記事のように切断中の接触面積が異様に大きい時、

材料の大きさは幅100mm厚み6mmです。

50mmほど切ってようやく砥石が裏側に抜けるくらいの状態です。
画像では厚み2.5mmで接触長さが50mmくらいなので面積は125平方mm。
これくらいになるとかなり強く押さないと切れません。
またこのような状態が続くと切断砥石の表面が通称「目詰まり」を起こし、何を切っても切れの悪い状態に陥ります。
この目詰まり現象ですが、正確には目が詰まっているのではなく、
砥石の粒である砥粒の出っ張っている面は崩れて砥粒表面が滑らかになることと
砥粒を結合しているボンドが柔らかくなって砥粒が潜る現象が併発するために
通常よりも切れにくい状態になります。
そのため、おおよそですが接触面積が倍になると3倍くらい手で押す力とモーターの負荷が大きくなります。
もし355mmだったとすると+3割くらい条件が悪くなります。
手で押す力が足らなければ押せばいいわけですが、モーターの定格電流は15A。
元ブレーカーは20Aです。
305mmの適正回転レベルの作業で行える負荷作業を355mmに変えると
消費電流が20Aを超えるためにブレーカーが頻繁に飛んでしまい仕事になりません。
そのために、当店の切断機は基本305mmを使用しております。