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金物屋の危機的状況

最近は例年と比べ当店の仕事が少ない。
当店のやり方に問題があるかもしれないが、仕入れ業者に伺っても
「他の金物屋さんはみんな遊んでいますよ。」
自分の記憶の中では、この業界に入ってから一番仕事量が少ない。
振り返ってみると釘問屋さんは、従来品がほとんど売れない。
建築ボルト問屋さんは半数くらい廃業した。
建築金物問屋さんは県下でまともに営業しているところが一軒だけになってしまった。
とにかく市場そのものが冷え切っている。
電動工具や利器工具はそれほど極端に落ち込んではいないが、それでも落ちている。
これらのことはずいぶん前から予測していたが、現実となってくると深刻になる。


釘金物関連の場合の原因は
・金物の支給率は増えたこと。


工具を含めた場合の原因は、
・職人さんの高齢化(高齢な方ほど工具を買わない)
・職人さんの減少
・手刻みの減少
・素材加工の減少
・直営大工さんの減少
・フレーマーの出現による建前道具の不要性
・ネットの普及
・量販店の出現
金物店に足が向かないためにホームセンターで用を足す
など。マイナス要因はたくさんあるが、プラス要因が見当たらない。


売り手の原因は別として、現場に原因がある以上、販売店がいくら努力しても
市場がかなり落ち込んでいるため、頑張れば売り上げを維持することはできても
利益を維持することは困難であると思われる。
現に工具のネットショップでも利益の取れているところは1%程度と言われている。
プロショップと呼ばれる量販店では確実に売り上げを伸ばしているようであるが
利益は、おそらく出ていないと思う。今は市場確立を重んじているのではないか?
親会社があるからできることであり、単独のプロショップはたぶん存在しないと思う。


そのため金物屋には二つの選択を迫られている。


1つ目は、現状でも利益を出せる方法に変える。
手が空いているのであれば、配達業務をもっと有効に活用したり
修理業務も前向きに考えるなど、やり方はいくらでもあると思う。


そうしないと、もう一つの選択肢の「先がないから廃業に向かう」ことになる。


先日マキタの営業マンにマキタの研修センターで販売店の修理講習やっていますか?
と伺ったら「初歩的なことならやっていると思います。」と答えられました。
同業の方で、その気がありましたらマキタの営業マンにお問い合わせください。
マキタの研修センターは当店から車で45分くらいのところなので、その際は当店にもお立ち寄り願います。