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シンクス自動鉋インバーター交換 その1

先週、シンクスのテクニカ(固定定盤自動鉋)の修理依頼があった。
症状は、「昇降もベルト駆動もしない。刃物は回転する。」とのこと。
早速現場で確認するが道中で色々想定するうちに、インバーター周波数変換装置)が一番怪しいと睨んだ。

症状確認してみるが、予想通りの状態である。
デジタル入力はできるが、昇降しない。
手動モードにすると主軸は回転するがベルトは駆動しない。
シンクスは1個のインバーターで昇降とベルト駆動の両方を行っている。
この二つは同時に動くことはないので、あえて2個使わずに場面場面で切り替えて使っているため
少々回路がややこしい。


それとシンクス特有なことがある。
他の木工機メーカーのように販売店や修理屋に依存することは想定しておらず、
部品および修理する傘下の会社”シンクステコム”で修理をすることを前提としているために
インバーターのデータ入力を行ったものを用意しない。
(他のメーカーはすべてデータを入力してから発送するために配線さえ間違わなければ、簡単に直ります。)
ただインバーターは既製品を使っているために、本体に付いているインバーターの年数が経つと
インバーターのモデルチェンジがあり、そのため、定期的に代替部品が変更する。
変更すれば取り付け穴位置も変わるし、配線位置も変わる。当然データ入力方法も変わる。
今回は、ちょうどモデルチェンジのタイミングだったらしく、新型のインバーターの適合方法が確立されていなかった。
シンクステコムの修理員に依頼する方が間違いないが、1回呼ぶだけで数万円は取られるだけでなく
現在、修理員不足らしく、この先3週間ほど仕事が詰まっているらしく、依頼されてもその後になってしまう。
お客様は毎日のように使いたい機械であるから、それは却下である。


とにかくインバーターを交換すれば直るか確認する。


蓋を開けて、インバーター入力まで信号が行っているか確認する。
するとインバーター直前までは異常なし。
さらにインバーターのセグメント(LEDの電卓表示)がLV(ローボルト=低電圧)になっている。
この場合、決して低電圧ではなく、インバーターの出力低下のために十分の電圧が出せないための結果である。
これでインバーター不良確定。
あとは、シンクステコムからの返事を待つだけであるが、お客様から念押しがあった。
「や〜い、返事が全然来んかったら、毎日電話しろよ!」(三河弁口調はこれくらいが普通の会話です。)


お客様の予想通り、次の日も連絡がありませんので、シンクステコム本社の電気担当に直接問い合わせます。
すると、数10分後に電話が、
続く