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お役所仕事

1年ほど前にモーターを交換した立て起こし機。
立派になったブツが大きすぎて起き上がらないので、それを立ち上がらせる機械である。
決して”ますかこう機”の姉妹品ではございません。


今回の症状は、立つけど前後に動かない。
これも困ったものである。これでは気持ちの良い仕事ができない。
現地に伺うと、前後に動かないように止めるブレーキが怪しいので蓋を外して点検すると案の定

シリンダから飛び出したピストンが出っ放しの痙攣(けいれん)状態。
これでは動かないわけである。
早速、シリンダを外してみる。

・・
・・・
少し軽くなったが、それでも重い?
他にスライド部分で阻害している部分は見当たらない。
残るはスライド部分のベアリングしかない。
ベアリングは全部で6個あった。
一つづつレールから浮かして手で回してみると
1〜5個目までは問題なさそうであったが最後の1個が異様に重い。

この機械は今は無きカネマツ製なのでマキタに問い合わせるが、この機械の存在を知る営業マンはほとんどいない。
なので、帰路でマキタの営業所に立ち寄ってこの画像を見せて、箇所も指摘する。
確認依頼事項は
1.ベアリングの入っている車輪のベアリングは交換できるかできるのであればベアリングの品番はなにか?
2.ベアリングが交換できない場合は、車輪の品番
3.車輪の交換方法(上部を上がれば抜くスペースができるが配管と配線を切断する可能性あり)


翌朝、FAXで分解図が来ていたが、文字が小さすぎて判別不能
しかも肝心なところは抜粋部品表に載っていない。
電話で確認すると「分解図はこれしなかい。」とのこと。
さらに営業から電話があり
「営業から話をしても、なかなか進まないので直接本社に電話してほしい。」
とのことなので
「本社のどこに電話するの?」
と返すと自信なさそうに
「営業企画室へ・・・。」(数年前まで師匠がいたところです)
たぶん、分からないだろうなと思いながら電話をするとやっぱり全く理解不能でした。
それでも、話を進めていただけたようですぐ後に営業担当から
「もう少し後に専門の人間から電話がありますので。」
と、回答あり。


しばらくすると、その方から電話がありました。
「ベアリングの品番は〇〇です。」
「車輪の中のベアリングだけ交換できるんですか?」
「そっちの方なんですか?てっきりヒンジのベアリングと思っていました。レールのコマは全部で4個です。」
「えっ?自分が欲しいのは2個しかないです。価格が安ければ2個とも交換しようと思ったんですが。」
「あとで品番をFAXします。」


帰社後、営業マンが品番の書いてある紙を持ってきました。
ネットで確認すると、反対側の4個あるベアリングでした。
話が違うわけです。
「そのために最初に画像を見せたでしょ!だったらこの画像をメールで営業所に送ります。」
この先は、まだまだ続きそうです。


こんなやり取りをお役所仕事と例える方がおられますが、
肝心なことは理解できない者がいつまでも責任を持って対処することである。
分からないことは分からなくても良いから分かる者に素早く代わること。
最後まで責任を取りたいのであれば、必要最低限のスキルまで上げること。
どちらもできなければ、お役所仕事が続いてみんなが迷惑しますので次回から頼みません。