今回のマルノコのベースが凹んでいた件で担当にお話をすると
「ベースは多少凹ませてあります。」
とのことですが、個人的にはちょっと違い
「製作上、多少凹む。」
と言うべきだと思います。
手押し定盤の加工も同様ですが
そもそも定盤はわずかに凹んでいる方が滑りやすいし
精度が上がります。
手鉋も同様に故意に中央を凹ませますが
金属の場合は故意に凹ませているのではなく
普通にフライス(平面加工)を掛けると凹んでしまいます。
加工時に切削面が熱くなって裏表の膨張差で切削面が膨らむところを
平らに削ってしまうために冷めたときに切削面が凹みます。
ロッドによって凹みの差が起きるのは、刃物の切れ具合と言われます。
刃物の切れるうちはあまり温度が上がりませんが
刃物が切れなくなると摩擦係数が上がるために
切削温度が上がり、凹み方が大きくなります。
NCフライスなどは負荷や温度によって削る速度を変える機能があるような噂も聞いていますが
地元のフライス工の職人さんは加工しながら
加工音や加工面を触りながら加工速度を変えたり
途中で休ませて被加工材を冷ましたりして
凹み具合を調整しているとお聞きしております。
今回のベースは海外の下請けが行っているらしいので
そのあたりの対策も考えてほしいと願っております。