直角二面の修理依頼があった。
症状は縦軸のスイッチを入れると変な音がして途中で切れることがあるとのこと。
早速現地へ伺う。
状態を確認すると横軸は普通に起動するが、
縦軸のスイッチを入れると最初は普通に起動したが
2回目以降は接点が入ったり入りなかったり微妙な状態のまま、
ガチャガチャ音がしている。
このことをチャタリングと言う。
パネルスイッチは押すとONで話すとOFFのスイッチなので
この場合マグネットスイッチの可能性が高い。
念のため、マグネットスイッチの状態をテスターで確認すると特に異常は見つからない。
パネルのスイッチも異常がない。
パネルのスイッチを入れたとき、その信号はシーケンサーに入って
縦軸ONの55番のLEDが点灯しているのでここまでは異常はない。
木工機械修理のベテランの方に電話で問い合わせると
「マグネットスイッチのコイルが弱っているから交換して!」
とのことで純正を頼むと価格が倍くらいするので同等部品を注文する。
急ぎだったので、入荷後すぐに現場に向かう。
マグネットスイッチはコードがたくさんあるので間違えないように
手前コードを外す前に
奥のコードを外す前にもう一度
今回はマグネットスイッチがレールにハマっていたので
左のコードカバーごと外してから左に抜いて何とか外れた。
挿入は得意なので(嘘です)何とか再配線も終了。
それでは試運転。
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ン?
直っていない?
もう一度修理のベテランに問い合わせると
「ひょっとしたらシーケンサーの出力が弱っているかもしれない。」
と言うことでシーケンサーの出力を外して電圧測定。
横軸側=200V
縦軸側=170V
この表示は負荷が掛かっていない時の話。
公称電圧200Vだから表示が170Vだと実際に負荷を掛けるとさらに下がるので
シーケンサーを交換しないと直らない。
ところが修理のベテランから裏技を聞いた。
横軸の出力だけで横軸と縦軸を回せば仕事はできるとのこと。
なので使えない縦軸出力を外して横軸出力から縦軸のマグネットに回すと
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横軸スイッチを押すと2本とも同時に動いて普通に使える。
依頼者には、もちろん了解済み。
縦軸のみ回して木端削りをしていたようであるが、それができないので
手押しカンナで行って頂くことにして本日は終了。
念のため、シーケンサー交換の見積もりを依頼して、現在は回答待ち状態。