昨日は今年最後の日曜日。
今年ほど歳末感のない年は初めてである。
クリスマスも騒がない。
忘年会もない。
当初から乗り気でなかった年賀状が昨日ようやく書けました。
これで何とか年が越せるか?と言ったところでしょうか。
それでは先週の解答になります。
先週の問題はようやく入荷した京セラの電子マルノコAW663EDMでしたが
思わぬ落とし穴がありました。
それが何か?と言う問題でした。
それは、数か月前の記事の件と同じでした。
この時、入荷したAW663EDMが12台。
心配だったので納品した営業マンがいるうちに2台ベースの凹みを検品したんですが、
どちらも異常がなかったので残りは検品しませんでした。
直後から納品のため補強プレートに変更する際、再確認をすると
残りの10台は全滅!
ベース平面部がすべて凹面。
まるで落とし穴のように凹んでいました。
返品交換依頼しても納期が掛かるし、交換品も怪しいですから
すべて叩き出しして平面修正しました。
今後も怪しいので抜き打ち検査ではなく、すべて平面度チェックして
悪い子は体罰をして良い子に正しますのでよろしくお願いします。
手押し定盤などは故意に中央を凹まします。
理由は吸い付きをよくするためです。
中央を凹ませる方法はそれほど難しくありません。
鋳型から出てきたものをフライスで平面にする際
加工面が熱くなるため熱膨張で加工面が膨らみます。
(表が伸びて裏が伸びていないため)
その状態でフライスが真っすぐにしてしまうと冷めたときに加工面が冷えて凹みます。
そのためフライス工の方はどれくらい熱いとどれくらい凹むか分かっていますので
刃物の切れ具合も計算の上、加工して、定盤の凹まし具合を決めています。
丸鋸の定盤も分からないくらいならわずかに凹んでいる方が良いと思いますが
今回の凹み具合はベース中央を横切るように直尺を当てると
刃口付近で鉋屑が数枚入るくらい空いています。
これだと細材の横切りで切り終わった時にベースが落ちて
刃が傾くので切り終わりの痕が付きます。
木取っていない粗材の縦挽きなら、刃先が右を向いたり左を向いたりするので
軋んで切れないと言われます。
造作マルノコのスライド刃口も同様です。
今のマルノコは直角命と言われます。
製造者は消費者の目的を理解したうえで、
より良い商品を提供していただきたいものです。