今回はマキタの固定定盤自動鉋の送材が動かないとの依頼を受けて
現地に伺うと送りインバーターの状態を表示するデジタルが点灯していない。
今までインバーターが不良の時は大抵エラー表示が出ているんですが
今回のようなケースは珍しい。
エラー表示の場合でもインバーターそのものがおかしいというエラーではなく
モーターを回す能力が低下したために「モーターが回らない」とか
「入力がおかしい」など誰かのように自分が悪いのを棚に上げて
他に責任に押し付けているようなことが多いが
今回は自ら寝たふりをしています。
おそらく、インバーター不良という想定で納期と見積もりと
今回の表示のような場合はインバーター不良か?
という質問をぶつけるが、
実は今のマキタはこのような質問を直接問い合わせることができない。
それは問い合わせ先が営業部ではないからである。
営業部以外は外部とのコンタクトは禁止で電話もつながらない部署。
そのために担当営業に図らっていただくが、営業マンにスキルがないので
理解できない内容の伝言ゲームになってしまい求める回答に至らない。
仕方がないので営業マンが可哀そうであるが、FAXをそのまま転送していただき
営業マンにその内容を理解しないままの回答を頂く。
今回の回答はインバーターの不良の可能性が高いがシーケンサー不良の可能性もあり
とのこと。
今回はインバーターを動かす際の送りのパイロットランプが点灯しているので
シーケンサーは正常であるから、ほぼインバーター不良で確定である。
後日入荷したので早速交換する。
右上が今回の送りインバーター。
配線を外す前に接続端子の状態を記念撮影。
配線をすべて外して新しいインバーターを乗せる。
順に配線する。
配線が済んだので試運転するが左上の5番の線が「シールド青」と書いてあったが
残っているシールド(外側に銅線の網チューブがある)線は黒しかないので
とりあえずこれで行く。
これで新運転。
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・・
・・・
????
動かない?でもリターンは動く。
すぐに営業マンに連絡するがすぐには回答は来ないので
一番怪しいシールド黒を別の可能性の線を推理する。
隣に刺さっている10と2の線は5番を含めて同じ系統の線である。
同じ系統のなかで唯一こちらに来ていない線が一本ある。
それは緑のシールドではない普通の線だったが、一応繋ぎ変えてみる。
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・・
・・・
ウィ~~~~~
無事動きました。
念のため全自動モードで往復動作が正常か確認しましたが、それもOK。
めでたしめでたし。
実はマキタの木工機械の担当の方は木工機械の経験のない方が行っているので
この程度のことは日常茶飯事。
以前は今回の機種の新型のインバーターの配線が半分くらい違っていたことがあった。
その時はインバーターの説明書を開いて解読して事なきを得ました。
マキタの木工機械の修理をする方は、くれぐれもご注意願います。