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史上最大の大戦

今回の修理はシンクスの固定定盤。

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症状はたまに寸法設定中に動作しなくなる。

この機種は現在ではシーケンサー(設定されたプログラムで動かす方式)で

動いていますが、それ以前はIC回路だったりしましたが、

この機種はもうひとつ前のリレー制御方式なので

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リレーが片面だけでこれだけあります。(反対側にも10個ほどあります)

そのため、トラブルを起こすときの担当のリレーがおかしいのではないかと

リレーを入れ替えてみましたが、特に変わらず。

こういう時はトラブルが起きている状況を正確に把握すること。

すると、一つの共通点を発見。

それはトラブルが起きる時いつもインバーターが起動する時だった。

インバーターが動きにくければありうるし、

30年前のインバーターなので異常がなくても替え時である。

所有者に説明して「帰ってから見積もりを入れます。」と言うと

「見積もらなくても交換して!」とのご返事。

早速、シンクステコムに事情を説明すると

「それはリレーのどこかが悪いと思います。インバーターとは関係ないでしょう。」

「でもいつもインバーターが動くときに止まっています。」

「それならあり得ますね。それでは見積もります。」

出てきた見積もりに自分の工賃をくわえると税込み11万。

ただ、条件が付いていた。

・リレーを一つ追加すること。

インバーターのデーターが自分で入れること(入れていただくと+3万)

・2.4kΩの抵抗を自分で用意してつけること。

予算超過するので、すべての条件を受け入れて現地に伺う。

土曜日だから仕事の依頼は少ないが困ったときにメーカーに聞けないことは覚悟の上。

まず古いインバーターを外す。

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乗せ換えると

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今度はリレーを一つ追加するが

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上列右から4つ目のスペースに入らないので、右のリレーを

少しづつ右にずらしてスペースを確保する。

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6極のリレーを12極のリレーに変更し余った接点で頂いた図面通りに配線する。

他に3個リレーの配線変更するが1個だけ極数が足らなかったので

外したリレーを入れて対応する。

さらに2.4kΩの抵抗も配線しすべての配線変更が終了。

ここまで2時間を要した。

最後にインバーターのデータを順に入力するが、入力できないファンクションもあり

そこは割愛。

これで試運転します。

すると上下・送材兼用のインバーターは上下は動くが送材が動かない?

すぐに依頼者が「リレーが外れたままだけどいいの?」

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すみません。大ボケでした。送材のリレーがなければ動きません。

リレーを気持ちよくハメて再試運転。

今度が送材しましたが、停止時に送材ベルトが数センチバックします。

元々、インバーターのブレーキはモーターを逆方向に回る電気を流していますので

正常でもありうること。

念のため月曜日に確認するとのことで仕事には差し支えないので本日無事終了!