充電マルノコのチップソーで一番人気のチップソーと言えばマキタの鮫肌。
※決して一番売れているわけではありません。
新品の充電マルノコを買うとついてくるので、必ず体感できる。
未だに鮫肌加工が切れると思っている方はおられなくなったと思いますが
板の摩擦抵抗が減っても切断中はほぼ木口に当たらないので切れ味には影響がない。
もし摩擦抵抗が減って切れているのなら表面加工がすぐに擦り切れるはずであるが
よほどひどい使い方をしない限り、印刷が傷むことはないので
鮫肌加工と切れ味は関係がないというべきであろう。
それでは何が違うのか?
・刃の角度が違う
確かに上目の角度が普通のチップソーの場合5~10度であるが
鮫肌は35度くらい振ってある。するとこんな感じで切れる。
赤いラインが切削しているラインである。
実は赤いラインは短い方が抵抗が小さい。
だから上目の角度は水平に近い方が軽く切れるはずであるので、
これはあまりいい理由とは言えない。
・5本に1本平刃がある
平刃とは上目の角度が0度(いわゆる水平の刃)が入っている。
刃先の高さを外周にそろえると切れ肌が悪くなるので少し高さを低くしてある。
※ちなみに鎧桟加工する松井鉄工のスライドソーの刃は平刃の高さがそろえてあるため切断面が非常に粗い。
するとこんな感じで切れる。
平刃切削時は横切時、すでに両端の木の繊維が寸断されているためほとんど負荷が掛からない。
そのため、125mm鮫肌の35Pの場合28Pのチップソーとほぼ同じ軽さで切れることになる。
これが鮫肌の切れる理由の一番大きい点だと思います。
HiKOKIの黒鯱も同じ構造なので同様に切れることになります。
どこかの動画で「平刃は直進性が良くなる!」と言われていましたが
間違いではないと思うんですが、表現の仕方をもう少し変えた方が良いような気がします。
ただ、大きな問題点があります。
研磨屋さんのチップソー研磨機で鮫肌の上目の角度の対応していないものが多く
再研磨できなかったり、普通の
チップソーと同じ研磨をされたりしているところが多く
この点をマキタに問い合わせてみました。
「鮫肌は再研磨できますか?」
1年以上たちますが、未だに解答不能です。