先日、某ブログのコメントを見て気になったことがありましたので
タイトルの件をググってみましたが、何も見当たりませんでした。
営業マンもそのあたりをほとんどの方が知らないようですが
修理をする方なら分かると思うんですが、
MAXの修理員もHiKOKIの修理員も相手の機械を触ることがないので
結局、誰も何も言わないようです。
両方を使われた方なら違いは何となく分かると思うんですが
言葉にできないから、人に伝えられないような気がします。
過去にも記事で書いたことがありますが、改めて書いてみます。
まずMAXとHiKOKIはモーターの位置が違います。
最初にビス打ち機を作ったのがMAXで実は軽天用でもなく木下地用でもなく
Cチャンにトタンを打つネジ打ち機が始まりでした。
大きな常圧のピストンで先端が砲弾型になったビスをCチャンに半分打ち込んで
後半は+穴だと人が押す力では外れてしまうので、外れない7mmの六角頭のねじを
締めこんで、面まで入ると自動的にモーターを停止する方式でした。
そのため、ビットを回転させるのに丸軸だとモーターを噛ませられないので
スパナの掛かる平軸(現在は六角軸)して回すため
ビット軸の横にモーターを付けました。
MAXのバランスが悪いのは(特に壁打ちの時)モーターが重心付近にあるため
ハンドルが重心から外れています。
MAXはその後、軽天専用のTD441を発売後、木下地用のTD341を発売しました。
その方式が現在に至っております。
その次にビス打ち機を発売したのがカネマツになります。
当時はロール式ではなく、そのころ一般に出回っていましたシート連結式になります。
バランス重視するためにハンドルを重心にし、モーターをピストンの上にしました。
試作段階で、一気に打ち込みながら回す方式にするとビスを半分まで打てるんですが
途中から回してネジの穿孔速度が遅くなると、ビスが下地を抜いてしまうため
空回りしてしまうかビスが入れきれずに倒れてしまうため
ピストンの大小の二段階方式にして、後半の穿孔速度を遅くすることにより
木下地にうまく打込めるように製品化しました。
その後、日立とマキタも発売しましたがどちらもカネマツのパクリのようです。
PCで絵を描くのも大変そうなのでフリーハンドで書いてみました。
これが前半のビスを半分打ち込んだ状態です。
この後の後半は
MAXは、軽天ドライバーの通称”ワンタッチ”と同じ方法で本体ごと沈めます。
日立は、内側の細いピストンで弱く押しながら締めるので本体は沈めません。
この部分はMAXと他社の決定的な違いになります。
普通の木下地の場合、やたらと早く打つ方は先端がすぐに摩耗するほど
摺り打ちをしますが、これは打ち込み時に本体が沈ずむMAXにはできません。
そのため、MAXは確実に1本ずつ押し込んで打つことになります。
しかし、MAXにも利点があります。
自動で締めこむ細いピストンは硬い下地や軽天の2枚重ね部分だと
インパクトドライバ―で押さえが甘いために+がカムアウトするのと
同じ現象が発生するため、ビスが締まらず浮いたままになってしまいますが
MAX方式だと目いっぱい押さえればカムアウトしないので
気合いの一撃で対処できます。
ですから、結論として
軽天2枚重ねや硬い下地あるいは硬質石膏ボードの場合はMAX
一般木下地の場合はHiKOKIかマキタ
をお勧めします。