ネジの表現が色々あることを言いましたが
ネジのパーツも間違った解釈をされている方が多いので
改めて説明させていただきます。
・タッピング
これは鉄骨に穴を開けるビスのことと誤解釈される方が多いようです。
タッピングは正確には「穴に雌ネジを立てる」ということであり
タッピングボール盤という工具がありますが
これは穴あけ機能にネジを立てる機能が付いたボール盤のことを言います。
タッピングビスというと穴にネジを立てて締めることのできるビスになります。
だったら、穴を開けるビスは?
それはテクスとかピアス・ダンバなんて呼ばれていますがそれは固有名詞で
正式な名前はドリリングタッピングビス(穴を開けてネジを立てて締めるネジ)になりますが、長すぎて実用的ではないのでタッピングビスと言われても仕方がないでしょう。
・フレキ
これはご存じの方が多いと思いますが皿ビスの裏側にギザギザのついたもののことです。
ただ、それを「フレキ付き」と言うと文法的におかしいような気がします。
フレキの語源は昔使われていた不燃板のフレキシブルボード用に皿裏にギザギザにしたものをフレキボードビスと言われていましたのでギザギザがフレキではなく
あくまでも用途がフレキシブルボード用という意味ですからヒダ付きとギザギザ付きと呼ぶべきではないでしょうか?
最近ではフレキシブルな人材なんて言い方もされていますので
硬い材料でも柔らかい材料でも使えるビスという意味でフレキビスと解釈もできます。
・リーマー
ドリリングタッピングビスの中で木下地を固定する際、先端のドリル刃とネジの間に先端のドリルで開けた穴をさらにネジが木にネジが利かないように穴を広げる部分のこと。
薄い板になっているので鉄板に入ると折れて木は大き目の穴にし、鉄板は広げないのでネジは鉄板のみ利くので木と鉄板を寄せることができます。
リーマーを前述のギザギザのことと勘違いされている方が見えますのでよろしくお願いします。
・コーススレッドよりも内装ビスのほうが折れにくい
これは事実ですが材質が違うからではありません。
材質も太さも変わりません。
折れにくいのは先端カットやローレット(ネジ穴を広げる加工)があるため内装ビスのほうが侵入抵抗が小さくなりビスが軽く入るためにビスが折れにくくなります。
半面ネジの保持力が弱いので生材や木口方向に対しては空転しやすくなります。