未だに「消費税をくれる」と言う方が多く残念である。
分かってる方は多いと思いますが、正しくは税込みではなく税別金額と別途に
消費税を頂けるという意味であり決して消費税を頂けたわけではない。
逆に「消費税をくれない」とは言わず「税込みで頂けた。」と言うべきである。
先日はある大工さんが
「消費税は経費で引けるよね。」
もちろん消費税は経費ではありませんので経費としては引けませんが
税金を計算する際、税別金額で計算するので売上を税込みで計算すると
計算上は売上から差し引けるように言えると思いますが
やっぱり必要経費ではありません。
高齢の左官の方が
「元請けがインボイスに入れ!と言われたので消費税を払わなきゃいかん。でも毎日生活費で消費税をしっかり払っておるのにどうしてまた消費税を払うんだ?」
結局消費税が施行されてから35年も経ちますが、それでも解釈があいまいなところに
消費税の問題があります。
実はこの消費税は職人さんも含め事業者の方には4種類の消費税がかかわっています。
1.受け取り消費税
売上等の収入が発生するときにかかる消費税になります。
「消費税を払っていない人が消費税をもらうのはおかしい!」と言われますが
そんな方はほとんどいません。と言うのは
2.経理上の支払いに発生する消費税
免税業者であっても一年間に仕入れや経費の全くない方なんていません。
支払い時に消費税を加算して支払っていますので
年間売上が1000万円以下でも消費税を請求すべきです。
消費税を支払わない元請けさんは消費税を支払わないのでななく
あくまでも税込みでの支払いと言うことになります。
でも本来は
3.税務署に支払う消費税
1で発生した受取消費税から2で発生した支払消費税を引いた残りを納税します。
しかし、消費税の計算が複雑なので簡単に計算できる簡易課税が年商5000万円未満の業者のみ選択できます。
手間請けや日雇いの職人さんは簡易課税にするとかなり税額が安くなるんですが
インボイス導入後に簡易課税を撤廃するという噂が出ております。
それと忘れてはいけないもう一つの消費税
4.生活費で発生する消費税
家族で外食をすると経費にはならないうえに消費税が10%かかります。
でも食材を買って家で食べると消費税は8%になります。
元気を出すためにオロナミンCを買うと消費税は8%ですが
もっと元気を出すためにリポビタンDを買うと消費税は10%。
違いは医薬部外品と医薬品の違い。でも反対のような・・・。
身内が亡くなって生花を出すと消費税は10%ですが
籠盛を出すと消費税は8%で香典は非課税。
違いは分かりますか?
実はインボイスが始まると軽減税率をさらに複雑化されるという噂も?
そんな将来のためにも消費税の理解を深めてください。