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高圧コンプレッサーのピストン その1

今週の問題はちょっと理解しづらい方も見えると思いますので、従来の高圧ピストンの原理を説明いたします。
高圧コンプレッサーは基本的に二段圧縮方式になっています。
従来のコンプレッサーのピストンの圧縮比はせいぜい20:1(下止点容積:上止点容積)です。
仮に20:1だとしても大気を20分の1にしますので、理論的に20気圧以上の圧力を作ることは不可能です。
実際は、圧縮する時に圧縮空気の温度が上がり、タンクに入ると温度だ下がるのでせいぜい15気圧くらいしか作ることが出来ません。
さらにタンク内の圧力が10気圧になるとシリンダ内の気圧が10気圧を超えないとタンクにエアが入らないので、10気圧を超えると
汲み上げ速さが半分くらいになってしまいます。
これを解消するために1段目のピストンで(俗に常圧ピストン)10気圧を作るつもりで圧縮します。
そこで出てきた圧縮空気を2段目のピストン(俗に高圧ピストン)でさらに10:1くらいの圧縮比で圧縮することによって、40気圧以上の圧縮空気を作ります。
そのピストンの基本構造とその問題点を記した図がこれです。

これが原因で、10年くらい前の高圧コンプレッサーは手間受け大工さんで2〜3年、2x4の大工さんで1〜2年で
シリンダ破損のため高額修理が多発していました。
当店ではこの対策を10年前から行っております。
続きは明日。
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