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アースのお話 その1

最近はエア工具と充電工具が主流になり、さらに樹脂ボディの二重絶縁がメジャーになったので
ほとんど忘れ去られつつあるアース付の電動工具
いつもアース付の電動工具のコードを修理するときに悩んでいます。


アースの目的は万が一漏電した時に漏電した電流が人間を通らずに地面に通して使用者の体を守ることが目的ですが
本音は違っています。
製造側がアースを付ける理由として
・法律で定められているから(最もです)
・接続する人がほとんどいないことを知りながら「必ずアースを接続して使用すること」と記して、責任を逃れ自分の会社を守るため
本来なら製造者は使用者の身を守らなければいけませんが、現実には自分の身を守るためと取られても否定できません。
こちらはトヨタのお膝元であり、トヨタ関連企業の敷地内で工事する場合、
発注者であるトヨタ関連企業が工事業者を依頼するとき、アースを義務付けている。
トヨタ関連企業で工事業者が入場する際、守衛に
「3Pプラグ以外は使用禁止にせよ。」
の命令を受け、工事業者が入場時、道具の検品があり、アースが取れない電動工具を持ちこむと帰るまで没収されていました。
もちろん充電工具は除外ですが、「回」の二重絶縁のマークのあるものはアースがなくても合法なんですが、
守衛がそのことを知らないので、没収されてしまい、帰りに
「この電動工具は3Pプラグを付けて使ってください。」
と言われて、当店に3Pプラグを取りつけに見える設備業者もおられました。
「このコード2本線なんですけど、3P付けても意味がないですけど・・・。」
「分かってるけど、付けないと工場で仕事ができないから・・・。」
こんな感じですが、工場も工事業者の身を守ることが目的ではなく、
万が一、漏電事故が起きた時に、雇用責任が発生して、工場が事故者の責任を負わなくても済むように
工場側が最大限の努力をしても工事業者が守衛の目をかいくぐって、使用禁止の電動工具で事故を起こせば
雇用責任が逃れる・・・なんてことが目的に見えてしまいます。


これは建築現場でも同様です。
ハウスメーカーの建築現場は工場内と考え方は同じ。
マルノコの安全カバーは正常に働くこと。(でもディスクグラインダに切断砥石禁止は聞いたことがありません。)
従わなければ現場に入るな。あるいは最悪「クビ」のようです。
安全カバーが正常に働けば、事故率は減るでしょう。
これが本来の目的なら良いですが、どう見ても、事故が元請けに責任を負わなくすることが目的に見えてしまいます。


話が、かなり逸れてしまいましたが続きは明日。