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裏刃のお話 その1

裏刃といったら、最初に連想するのは鉋の裏刃(押さえ)でしょう。
鉋の刃に裏刃(押さえ)が付いていないと表刃の裏面(刃裏)に沿って鉋くずが出ようとするためその延長上の逆目を起こしてしまいます。
裏刃(押さえ)は、出てくる鉋屑に起こす力を加えることによって、逆目を起こそうとする力を反らせます。

超仕上げ鉋の刃も同じ構造になっていますが、兼房から販売されている替え刃式の超仕上刃には手鉋でいう裏刃に当たるものがありません。
しかし、逆目が通常の研磨式の刃物よりも逆目がよく止まります。
どうして逆目が止まるか?
それは、刃の形状そのものに工夫がなされています。
 刃先先端部の拡大図
この図を見ていただくと分かると思いますが、裏刃に当たる部分に入り角がなく、丸くなっています。
通常の手鉋の裏刃は出てくる鉋屑を起こす事によって逆目で原因であるヒビを出ないようにします。
当然鉋屑を起こすため、鉋くずと表刃の裏側は密着しないことが多いため、
鉋屑は表刃の侵入角よりも少し起きながら出るため、一枚鉋より艶が悪いとされています。
入り角が丸くなっている裏は鉋屑を徐々に起こしていくため鉋屑が表刃の裏部分に密着しながら出て行きます。
そのため、一枚鉋とほぼ同じ角度で鉋屑が出ることになります。
そのため替え刃式の超仕上げ刃は、研磨式よりも逆目が止まりやすく艶があると言われています。
続きはまた。
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