還暦を過ぎて仕事がとぎれとぎれのある大工さんのところに行くと
久しぶりの新築物件があるとのこと。
お盆過ぎに建前予定とのことであれるが、基礎工事に掛かるにあたり設計士はもっと久しぶりらしい。
現在の基準の物件のことをあまり知らないらしい。
念のためにホールダウンのアンカーの件を伺うと
「知らない。」
図面を見せていただくとあまり筋交いが入っていないので、これならホールダウンは必要なさそうである。
帰り際に入り口に置いてある構造合板を見て
「筋交いが少ない代わりにこの構造合板を全部打つから大丈夫でしょ。」
ちょっと待った！
念のため確認する。
「この構造合板を全面打つんですか？」
「もちろん全部打つよ。」
たっだら、勝手が違う、総二階の出隅の通し柱に一階二階とも構造合板＆45筋交いだと壁倍率4.5倍だから
ホールダウンのアンカーが2本要る。
コンクリートを打ったら手遅れになるので、店に戻ってから久しぶりにＮ値の計算をする。
今から10年くらい前は設計屋さんが書かなかったので、こちらで計算することはよくあったので
大抵暗算でおおよその数値がはじけたが、今はブランク永井で暗チョコを出す。
♪そばにいてくれる〜だけでいい。
これがあればＮ値計算も簡単。
図面に記号を入れて
これだとホールダウンのアンカーが21本もいる。
今は1本のアンカーボルトで35KNがＯＫのものがあるので、それを使っても16本いる。
大工さん慌てて設計士さんに相談するとＮ値の計算ができないようなので、別の設計士さんのソフトで出していただくと
最終の確認申請図面ではもう少し筋交いが減っていたようなので、
35KN適用のアンカーボルトを使って9本で決着。
設計士さんも元請け大工さんも久々なので、この先大変そうである。
