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柱止め金物の目的

本日の記事はあくまでも私の勝手な思い込みと思って聞き流してください。(いつもそんな感じですが)


筋交い用の金物が普及しだした頃、頑固な大工さんは
「筋交いは引っ張りに使うのか?」
なんて、よく言われました。どうもそう言われる大工さんは筋交いは押し付けのみに働かせるために向きを交互にしていることを強調して、
金物の意味を薄らぐようにさせているように思われます。
現在は筋交いは金物を付けるのは当たり前になりました。もちろん引っ張り効果+押し付け時の外れ止めだと思います。
ところがホールダウンを含め柱止めの金物の意味が曖昧になっているような気がします。
どうして柱止め金物が必要か?どうして付けるところによって強度が異なるか?
まずはこちらをご覧ください。

上の図は筋交いが入っていません。筋交いの入っていない壁は地震で揺れると壁が平行四辺形になります。
下の図は筋交いが入っています。
筋交いの入っている壁は地震で揺れると筋交いが引っ張られる方向に揺れた場合は、筋交い金物の耐力まで持ちこたえますが、
筋交いが突っ張る方向に揺れると筋交いが働くために隣の柱が抜けてしまいます。
その筋交いを有効化するために柱止めの金物が必要になります。
金物の強度は筋交いが揺れを持ちこたえる分に応じて柱の引き抜き強度が決まります。
2階を受けている1階の壁は2階の反動があるため、壁が倒れやすく片方の柱も抜けやすくなります。
出隅の柱も反対に壁が無いため同様のことが起こります。
隣接する壁に筋交いがある場合は柱が倒れにくくなります。
それらのことを数値化したものがN値計算式です。
http://www.mokuzou.com/02_nchi/nchi01_001.html
ですから、N値計算に基づいて表示された「いろはにほへとちりぬ・・」通りに柱金物を取り付けてください。
なお土台部で「と」以上は必ずアンカーで基礎から引っ張ってください。(皆さん知っていますよね!)
それではまた気が向いたら、続きを入れます。
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