PVアクセスランキング にほんブログ村

ブレーカーのお話

ちょっと前の話ですが、某営業マンから電話があり、
「三相のホゾ取りのモーターが回らないんですけれど、何の原因が考えられますか?」
「刃物が重くて回らないんではなく、電源が来ないのですね。」
「そうです。」
「そうすると、電源が来ていない可能性が高いですが、ブレーカーは飛んでいませんか?」
「ちゃんと入っています。」
「それでは、そこにテスターを当てて、正常なら赤白間・赤黒間・白黒間がそれぞれ200Vを指すはずです。0Vなら元ブレーカーが飛んでいます。元ブレーカーを入れる前には、必ず漏電表示の確認を入れてからブレーカーを戻してください。」
ということで、翌日営業マンが来店して、
「一応解決しました。やっぱり元ブレーカーが飛んでいました。」
「漏電表示はどうでした?」
「分かりません。」
これでは、修理したホゾ取りの故障原因が特定できません。
現在の三相の機械配線に使われるブレーカーは電源元に付いている短絡(ショート)用のブレーカーと漏電ブレーカー(最近は兼用タイプが主です。)
※漏電兼用ブレーカーは飛んだ時、漏電を表示する突起が出るので戻す前に確認すれば分かりますが、
 大抵の方は、確認せずに戻してしまうので、分からないまま終わってしまうことが多いようです。

機械元に付いているモーター保護用のブレーカーの三つのブレーカーが付けられています。
どのブレーカーが飛んだかで故障原因が特定できます。
まず電源元の短絡ブレーカーが飛んだときは単純に電源のどこかでショートしています。
※ちなみに”ショート”は”ショートサーキット”(回路短絡)の略です。
漏電ブレーカーが飛んだときはどこかで三相の線とアース線または地面に接する導体が接触しています。
機械元のブレーカーが飛んだときはモーターの負荷が大きすぎる時です。モーターがレヤショート(焼け)した場合も飛びます。
修理をする時は、今度のためにも出来るだけ原因を突き止める必要があります。
そのためにも三つのブレーカーを有意義に利用してください。
それではまた。
371839