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昨日の営業

一昨日、納品に行こうと思っていたら、逆方向の作業場から電話が
「木工機械の電源を入れるとブレーカーが飛んで使えない。建前直前で急いでいるので・・・。」
との通報を受け、納品を後回しにして、作業場に向かう。


作業場に着くと、別の作業場から電話が
「作業場のコンプレッサーのブレーカーが飛んで使えない。」
「先にブレーカーが飛んで使えない作業場に付いたところなので、明日伺いますが?」
「明日は都合が悪いので来週にしてください。」
なぜか、同様の修理は重なるものである。
とにかくブレーカーの飛ぶ理由を探る。
飛んでいるブレーカーは本体でもなく個別のブレーカーでもなく大元が飛んでいる。
この場合は、ほとんど漏電が原因である。
念のため大元のブレーカーの漏電表示を見ると予測通り、漏電表示が入っている。
これで原因は漏電と確定。
次はどこが漏電しているか?
電気の流れている部分を順番に当たるとメインモーター臭い。
メインモーターの電線をすべて外してもモーターをケースが導通している。
これでモーター不良が確定。
しかし、この木工機は30年前のものであり、部品は入手不能である。
修理するにはモーターの巻き替えをすることになる。
とりあえず、この時点で建前の削りものには間に合わないが、
残った機能だけでも使えるようにしてほしいとのことで、
そのまま使ってもブレーカーが飛ばずに使えるように結線する。
修理代は10万円以上掛かりそうだが、ほかの部分も傷んでいるし、
依頼者はもっと機能の大きいものが欲しいようである。
今回の修理依頼者は社長の下の息子さんで、修理依頼は計らえるが、買い替えの決定権はないので
社長と掛け合って欲しいとのこと。


実はこの社長とは一度も会ったことがない。
この会社との取引も下の息子さんが修行先で面識があった程度で、実家に戻った時の取引先に修理依頼をすると
すぐに修理をしてくれないので数回呼ばれただけのお付き合いだったためである。
しかも、事務所の隣は同業者の金物屋がある。
とにかく帰社後、修理見積りと買い替えの見積もりを作って、翌朝社長のアポを取る。
午後4時に取り付け、その時間に伺う。


どんな人柄の方か分からないまま事務所に入ると皆さんは笑顔で向かい入れていただけた。
社長に挨拶をして、これまでの経緯をお話したら、社長は別の機械が故障したのと勘違いしていたらしい。
さらに息子さんの御意向と作業場の状況、機械の症状と対策をお話して、買い替えたほうが良いことも納得していただき
社内でお話していただくようにお願いして帰ろうと思ったら、買い替えの見積書を指さして
「これを注文してください。」
心の中で「本当にいいんですか?」と思いながら
「ありがとうございます。」(嘘つきでした)
いつもながらに高額注文を頂いたときは”注文が高額の分だけ儲かる”のではなく
”注文が高額の分だけ責任も重くなる”のである。
納期は1か月。
展示会直前だ!気合を入れる。
それではまた。


※今回の件は商談中のため詳細を聞かれても答えられない場合がありますので、ご了承願います。