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日比野工業

完全に今週は地元の企業紹介になってしまいましたので、昨日息抜きに中古情報を入れておきましたが、もう少しお付き合い願います。
一昨日まで紹介させていただいた旭化学さん・ニッセイさんの上を走っている国道23号バイパスを名古屋方面に9kmほど行ったところの下に
日比野工業と言う工場があります。
http://www.hibino-jpn.co.jp/
この会社の商品も閲覧されている皆さんの大半が一度は手に取られていると思います。
でも、この会社は企業依頼受注専門ですので(言い方を変えると下請けですが)一般の方のには馴染みがなく、
先日、日比野工業さんにお世話になっているはずのメーカーである当店の担当営業に聞いても「知らない」と答えたくらいです。
(しかも担当地区内なのに)
日比野工業さんでは、サイトを閲覧していただければお分かりになると思いますが、アルミダイキャストが主力の会社です。
アルミダイキャスト(ダイカストとも言いますがダイキャストの方が英語の発音に近いので)と言えば電動工具の金属ボディです。
しかし、近年では電動工具のボディはほとんど樹脂ボディに変わってしました。
今から30年くらい前は、樹脂ボディは素人用と言うイメージが強く、樹脂ボディの電動工具を勧めようものなら
「素人用の道具は要らん!」
とお叱りを受けたものです。
丁度その頃、大阪の日立研修所で研修を受けたとき、研修所には輸出向けの電動工具が数十機種、展示してありました。
良く見ると当時の日本では考えられないんですが、輸出用の電動工具のすべてボディが樹脂製なんです。
理由を聞いたら、
「海外では、日本と違い電圧が日本より高い関係もあって、二重絶縁は常識になっていますので樹脂ボディしか売れません。」
とのこと。そういえば、ボッシュヒルティはオールインシュレーションといって、アルミボディの上に樹脂ボディをつけて、
二重絶縁と強度の両面を取り入れています。
ある時、樹脂成形についてメーカーの方から、こんな話を頂きました。
「ABS樹脂(電動工具に使われているボディ)って実はアルミ合金よりも立米単価が高いんです。しかも樹脂の場合はアルミと同じ強度を出すために1mm厚くしています。だからコストが高く付くように見えますが、低温で加工できるため金型の寿命も長く、高熱費も安く、さらにフライス加工の必要がなく、ネジ立てまで一回の成形で終わるため、1回での生産量が5000個以上で原価が逆転する。」
と言う話を聞いております。
話は逸れましたが、現在はアルミボディが主力の刻みの機械も売れなくなりましたので、ますます日比野工業さんの電動工具関連の仕事が減っていくでしょうが、
アルミ合金の成形はかなり奥が深いようで、成形技術も団塊世代の退職によって、失われないようにしていって欲しいと思います。
この続きの話はまたの機会にでもお話いたします。
それではまた。
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