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常傭仕事

いつもお世話になっているところから電動のチェンブロックを移動するために撤去してほしいとのお願いがありました。
リスクを伴う作業のため、専門業者をお願いすることがベストである。
しかし依頼者もそのあたりを分かっているので、安い人件費の当店にお願いしていると思われます。
請けで仕事をすると一人ではできないので、責任を逃れるために暇な祝日を半日利用して常傭で作業することにしました。


撤去するものは
・旋回式の4mレールの付いた電動チェンブロック1機
・同2mレールの付いた電動チェンブロック1機
・0.5tの電動チェンブロックが2機
お客様に足場と手を借りて、午後1時から5時まで予定を空けて現地に向かう
現地に12時45分ごろ到着
早速電線から撤去(すでに元線は撤去済み)
推定300kgほどある旋回レールから電動チェンブロックを外す。
丁度1時になったが、依頼者兼お手伝い役が来ないので、お施主様(依頼者の身内)にお手伝いをしていただきながら
クソ重たい(失礼!)旋回レールを2点支持で天井の鉄骨梁から吊ってボルトを1本づつ外す。
1時半ごろ依頼者が見えて「1時半じゃなかったっけ?」と言いながら3人で格闘しながら何とか3m下に降ろす。
次に足場を組んで1機目と電動チェンブロックを外す。
旋回式はストッパーを外せば横から抜けるが固定レールのトロリは抜けないので
電動チェンブロックを目一杯持ちあげて、その状態で目一杯傾けるとかろうじて抜ける構造になっている。
ほとんど知恵の輪状態である。
しかし足場に上がっているところで40kgほどの重量はキツイ。
でも、運よく1機目が抜けた。
その間に2機目の足場を組んで頂けたので、2機目も1機目同様に撤去。(かなり腰に来ている)
最後に2mの旋回レール&電動チェンブロックを撤去。この時4時前。
予定より1時間早く終わった。
機材を全部積み込んで帰ろうと思ったら、積載したレールの後方がトラックから大きく出ている。
道交法違反の可能性あり。
トラックはお施主様のものを借りたので、安全を確保するために依頼者の作業場まで尾行追走することに。

作業場に付くと先日故障した自動溝切を見てほしいとのこと。
「予定までまだ時間があるから目一杯お願いしちゃう!」
とにかく、動かない自動溝切をチェック。
スイッチを入れると唸っているが起動しない。これは欠相運転(三相の1本が切れている)と断定。
機械の入力線をテスターで確認すると引き込み線と自動溝切の間で欠相している。
と言うことは機械は異常なし。
ブレーカーを確認すると、ブレーカー部は欠相していない。すると途中のコードがどこかで切れている。
実は途中のコードは側溝に通してある集塵配管の下。
強引にコードを引き上げると一か所ビニルテープでつないだ箇所発見。(これは依頼者とお付き合いする前からの部分です)
ビニルテープを少しほどくとコードが燃えた箇所アリ。
被覆が劣化した部分はすべて切り取って状態の良い部分で繋ぎなおす。
そこに電動チェンブロックを降ろし終わった依頼者がやって来たので
「火事にならなくて良かったですよ。」
焼けた線を見せると驚いていた様子。
とにかく側溝の中は鉋屑で埋まり切っていましたから。これで定時の5時。
半人工+α(下見と機材の積み下ろし)ですから15000円くらいかな。
3年前に亡くなった大工さんがいつも言っていました。
「手間請けはマイペースでいいけど、常傭は自分の人工が安かったって言われるように仕事をしないと。」
今回はそう思われているでしょうか?
それではまた。