早速ですが先週の解答になります。
今回はたくさんの正解回答を頂きまして誠に感謝しております。
先週の問題は古い機械のM5と今のM6ネジには付いてないえくぼが
今のM5のネジに付いている理由が問題でした。
これは今から遡ること60年近く前にそれまでJIS規格で定められていたネジのうち
M3(ピッチ0.6mm)とM4(ピッチ0.75mm)とM5(ピッチ0.9mm)が
国際規格であるISO規格と違うために製造業界がどちらに合わせるか?
と言うこと悩んでいるのは構いませんが、修理するうえでネジが微妙に違うと
どのネジが正しいのか分かりません。
そのために当時のJIS規格ネジにはえくぼがないわけなので
ISO規格になって従来品とビッチが違うM4やM5にはえくぼを付ける取り決めができ
作り手や直し手が困らないように対策されました。
その数年後にはJIS規格がISO規格に合わせる形になりましたので
現在はJIS規格もISO規格も同一になります。
ですからえくぼのないM5ネジは「旧JISネジ」と表記しますが
ISOネジの出初めの頃は、それまでのJISネジのことを
4分ボルトなどの通称「インチネジ」に対して「ミリネジ」が通称でしたので
旧JISネジは「ミリネジ」で、新JISネジは「イソ(ISO)ネジ」と呼ばれていました。
建築用のZボルトはJISネジですが、それまではインチネジが主流でした。
今でも電材関連や配管関連のズンギリはインチが主流です。
家電や自動車などの日本の製造業界ではインチネジは全く使いません。
そのため、間違った噂が出回っています。
それは、
「インチネジの3分4分と言うのは1インチを8の分母で割った分子のこと。」
(※もちろん間違いです)
大工さんならすぐに分かると思いますが、
これは、たまたま偶然1/8が約1分だからであって、
戦前のメートル法の分からない工員さんが
インチネジを使うのに尺貫法で言っただけであり、
それを尺貫法の分からない戦後の人が3分4分を簡単に計算するために
分母を8にすると分かりやすいと教えたのを間違った解釈になっているようであります。
だいたい分数で「分」を付けるのは分母だけであって分子には単位がありません。
3分だったら「8分の3」でしょ!